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その洞窟は此岸とつながっている。
そこをくぐれば此岸に帰ることができるだろう。
安心してくれ、そこは生者しか通れない結界がはってある。
人間ハンターが追ってくる心配はいらない。
しかし一度結界の中に入ってしまえばもう引き返すことは出来ない。
・・・君なら心配いらないと思うが。
君が何事もなく此岸に帰還できることを願っている。
―――――――――――――――――アメリア
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「北の洞窟……」
ユウは読み終わると、無意識のうちに声に出していた。
「北の洞窟って、よくわかんねぇ結界があって誰も入れねぇようになっていたが、そういうことだったのか…」
ランスが納得したようにうんうんとうなずく。
その時だった。
突然後ろでギギッと音を立てて扉が開いた。
二人は驚いて後ろを振り返る。
するとそこにいたのはコラットとコラットの腕に抱えられているキツネのぬいぐるみだった。
ランスはユウの前に立ち、コラットを睨みつける。
二人はまたコラットとぬいぐるみからの逃走劇が始まるものだと思っていた。
しかし、コラットはニコッと笑うとそのまま部屋の中に入ってきた。
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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年11月20日 6時