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ユウはなんとなく、その紙を広げてみる。









私の書記は三階に隠した。




何重にも隠したから、きっと誰にも見つけられない。




=




文章はそこで終わっていた。




殴り書きされたような文字で、最後の方にいくにつれて字が乱れている。




ユウにはこの紙を書いた主が以前この世界から此岸に帰還したアメリアだとすぐに分かった。




アメリアはきっとこの図書館の三階の何処かに自分の書記を隠したのだろう。




ユウはすぐランスにこのことを伝え、三階へと向かった。









三階は一階二階と違って本がぎっしりと詰まっている。




一階から二階までに見てきた本とは違い、年季の入った本が多い。




本棚の間を縫うように歩いて行くと、誰かの話し声が聞こえた。




それも一人じゃない、二人いる。




「まぁ、なぜ生者がここにいるのかしら、それに骸骨と一緒ですわよ?」




「あら本当だわ、変わったこともあるのね」




どうやら二人が話し込んでいるようだ。




(どこから聞こえるんだろ…)




ユウがあたりをきょろきょろ見渡していると、二枚の絵画がカタカタと揺れているのが見えた。

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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年11月20日 6時

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