・ ページ23
目の前には小さな黒い影が佇んでいた。
いや、よく見るとそれは影ではなく人のような形をしているようだ。
(誰なんだろう……?)
黒い影はこちらを見て気味の悪い笑みを浮かべている。
「…誰?」
自分は恐る恐るその影に近づいていく。
その足取りは重く、影に近づくに連れてまるで身体が重くなっているようだった。
「さあ、誰だろうな?」
影はくすくすと笑いながらこちらに近づいてくる。
「こっちに来いよ」
そういって差し伸べられた手は氷のように冷たく、触られると背筋がぞくりとした。
(いやだ)
ユウは本能的にその手を振り払い後ずさる。
「何で逃げる?」
(嫌だ、来ないで……!)
ユウは必死で後ずさるが、黒い影はじりじりとにじり寄ってくる。
「そんな顔されると気持ちが昂っちまうな、これだからやめられねぇんだわ」
そういって影はケタケタと笑いだす。
(嫌だ、来るな……!)
ユウが後ずさりしていくうちに背中に壁が当たる。
恐らくここが空間の端なのだろう。
黒い影が段々晴れていき、影は本当の正体を現す。
1人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あまちゃん(プロフ) - リョウナ@幽霊さん» コメントありがとうございます!そんなに褒めていただけて嬉しいです😭励みになります🔥💪🏻 (10月23日 17時) (レス) id: 86f5249162 (このIDを非表示/違反報告)
リョウナ@幽霊 - この作品好きです!めっちゃ大好きです!!更新とか頑張ってください!! (10月23日 16時) (レス) @page23 id: e32eeebb6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年10月1日 8時