孤独な羊に愛を添えて (ページ23)

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「うわっ！？」

今度は突然の出来事だったので、また驚きの声を上げてしまう。
セレアはとても満足そうな顔をしていた。

「全くセレアは相変わらずだなぁ」

「えへへ...」

その様子を見て呆れたように笑うローリーを見て、セレアは照れくさそうに笑っていた。

ユウは少し戸惑ったが、悪い気は全くしなかった。むしろ彼は自然と頬が緩んでいった。

「……ところで、二人はどうしてここに？何かあったの？」

しばらくして、ようやく落ち着いたのかセレアが二人に訊いた。

「ユウをね、元の世界に帰したいと思うんだ」

ローリーはユウの方を見ながら答えた。

「帰したいって...どういうこと？」

セレアは首を傾げた。

「実は……」

ユウは今までの経緯を彼女に話し始めた。

「そっか……そんな事があったんだね」

話を聞いたセレアは悲しげな表情を浮かべていた。

「それでね、セレアは人間のことに詳しいから、ユウの弟君のことも知っているかと思っていたんだけど...」

「確かに人間のことは大好きだから、ある程度のことは知っているけれど...さっきも言った通り、この世界で人間に会うのは初めてなの。だから、ユウの弟君が今何処にいるのかは分からないな」

「そっか、残念だな。セレアなら知ってると思ったのに……」