孤独な羊に愛を添えて (ページ22)

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セレアと呼ばれた子は興奮気味に言うと、そのままユウの手を引っ張って自分の近くへと引き寄せた。そしてまじまじと彼の顔を眺め始め、頬を優しく抓ったり、引っ張ったりして人間の顔を堪能していた。

「うわぁ、ニンゲンってやっぱり凄いのね！とても暖かいし、それになんて言うか...言葉では言い表せないけど、落ち着く香りがする！」

そう言いながらセレアはクンクンと鼻を鳴らしながらユウの首筋辺りに顔を埋めてきた。あまりの唐突さに、ユウは驚いて目を丸くして固まってしまった。

「セ、セレア！！ユウが困っているじゃないか！」

彼は必死の形相で言う。その表情からは怒りの色が見え隠れしていた。

そんなローリーの様子を見たセレアは、ハッとして我に帰った。

「ごめんなさい……。つい嬉しくなってしまって……」

彼女は申し訳なさそうに俯いた。そしてしょんぼりとした声で謝ってきたのだ。

「い、いや、大丈夫ですよ。僕こそすみません……」

ユウは慌ててセレアに言った。すると、彼女はパッと笑顔になって彼に抱きついた。

「良かった！許してくれるのね！」