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「...」
少年はどもっしまう。
すると、男の子が少年の耳元に顔を近づけてきた。
「...人間なんでしょ、君」
「?!」
少年は驚いた表情をする。
何故わかったんだろう。
心臓がバクバクする。
冷や汗が流れる。
「ああ、やっぱりそうなんだ」
男の子は笑顔で言う。
「どうして……」
「僕元々鼻が良いんだ。だから、人間の匂いとか、すぐ分かっちゃうんだよ。それでね、君はここの子じゃないよね」
「……。」
少年は何も言わない。言えない。
「まあいいけどね。とにかく、何か頼みなよ。お腹空いてるんでしょ?」
少年は戸惑いながらも、小さくコクリと首を縦に振った。
「じゃあ決まりだね!すみませーん!!」
男の子が大きな声で店員を呼ぶ。
「はい、ご注文をお伺います」
「えっとね、僕はオムライスで...」
男の子が少年の方を見る。
少年は慌てて言う。
「えっと……その……オム……ライ……スで……」
「かしこまりました。少々お待ち下さい」
店員はニコリと笑い、厨房の方へ消えていった。
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作者名:あまちゃん | 作成日時:2023年4月9日 22時