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「君、何処からきたの？」
向かい側に座った男の子は急にそんなことを聞いてくる。
少年は何と答えれば良いのか分からず、俯く。
すると男の子は続けてこう言った。
「大丈夫だよ。何もしないよ」
そう言ってフードを外しながら微笑む。
そこで初めて少年は目の前の子が自分と同じ人間ではないことに気づく。
この子の頭には猫の耳がついている。
顔の主は人間なのだが、左目周辺の皮膚が黒色になっている。
皮膚と皮膚の間には雑に縫い合わされた痕があり、とても痛々しい。
「ねえ、君は何が好き？ぼくはねー、これとか好きかなあ」
と言って指差したのはオムライスだった。
それも普通のより大きめのやつ。少年はこんな状況なのに無性に食べたくなった。
「好きな物頼みなよ」
「え...いいの...？」
「うん、でもその代わり、君のこと教えて欲しいな」
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作者名：あまちゃん | 作成日時：2023年4月9日 22時
