東の海の料理人？【ワンピース】 (ページ41)

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結局、なんと無く踏ん切りがつかず３日目の夜。
日の出と共に出港すると言うベポの言葉に次いで、ペンギンさんと船長さんからは、今日の訓練と勉強会は休みにすると言われた。

丁寧に研ぎ上げた愛用の柳包丁を仕舞い、片付いた厨房を見回して、溜め息を一つ。

たった１週間程度、一緒に過ごしただけでも、どうやら私はここに異常なほどの居心地の良さを感じているらしい。

船長さんに、まだ旨いと言わせていないとか、スパイスについて学びきってないとか、シャチさんやベポ、イッカクさんやウニさん、ペンギンさん……みんなにお礼もお別れも言っていない。

考えれば此処に居るための言い訳なんていくらだって思い付くけど────。

「……よし、行くか」

小さなリュックに、最低限の荷物を積めて、せめもの、と、書き置きと、レシピを記したノートを残した。

ぎゅ、とリュックの紐を握り締めて、息を潜めて出口まで走る。

幸運なことに、誰にも会うことなく船を出られた私は、１度だけポーラータング号を振り返ってから、そのまま町へと駆け出した

「あ～あ……ホントに良いんですか？キャプテン」

「……あぁ、……出航するぞ、ベポに伝えろ」

「……アイアイ、キャプテン」

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