東の海の料理人？【ワンピース】 (ページ4)

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深海の様に深い旨味を内包した海鮮とバターの香り。
一口スプーンを口に運べば、海の香りが舌を刺激し一瞬の間に身体中に迸る。

優しい玉葱の自然な甘味に、バターのコク、その上に踊るイカ、タコ、エビ、貝類の言葉では言い表せない複雑な旨味が絡み合う。

「どうだ？A、うめーだろ！」

「ふふぁひ(うまい)……！」

「味のわかる嬢ちゃんだ」

「そりゃま、俺の跡継ぎだからな！」

父の言葉に顔を上げるが、当の本人はピラフに夢中で此方に視線を向けることもない。

「ほお！そりゃあ将来が楽しみだ！この親父を越えるのは難しいぞ」

「まぁ、まだまだひよっこだがなァ？」

「そうだ、ディソベ、折角だ、お前に紹介しとかねぇとな。おい！！チビナス！！」

ゼフが厨房に向かってそう叫べば、ひょこりと顔を出したのは、金髪の、私と同じ歳くらいの少年だった

「何だよ！」

「お！？ま、まさかゼフ！！お前！？」

「アホ！拾いモンだ」

手を止めずに2人のやり取りを見ていれば、父はチビナスとか言う子供を見てニィ～！！と笑みを深めた

「へぇ～！！俺ァディソベだ、宜しくな、チビナス」

「チビナスじゃねぇ！サンジだ！！」

「おーおー元気良いなァ！」

ぐっしゃぐっしゃと綺麗な髪を掻き回すその隙間から、少年の瞳が私を見つけた。

……あ、目、青い。

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