隣に並ぶ___ ページ45
｢ｯ今更、嘘でしたー何て言葉聞いてやらねｪからな｣
隙間を埋める様に抱き締められた。三橋くんの逞しい胸板から、微かに心臓の脈打つ音がﾄﾞｷﾄﾞｷと速度を高め聞こえてくる。
まるで伝染するように私の心臓も大きく脈打ち、様々な思いが溢れ返って思考回路はぐちゃぐちゃに絡み合い、三橋くんの問いに頷く事で精一杯だ。
｢俺が恋、何てらしくねーとか無縁なんだろうなｯて思ってた。けど____｣
“Aちゃんが気になり出して、気が付いたら好きになってた”
ぎゅぅぎゅぅ、と強く抱き締められ乍耳元で囁かれた言葉に私は恥ずかしさ、と言うより照れて三橋くんの胸元に顔を埋める。
みっともない程今は顔が真っ赤で、こんな顔見られたら恥ずかしくて死んでしまう。
｢あーもしかして照れてンの?｣
何やら楽し気な声で話す三橋くんに嫌な予感が頭を過り、私は｢今は顔見ないで｣と呟き訴えるも____三橋くんは私の頬を両手で包み込み、ｸﾞｲｯと上向かせる。
瞬間、ﾊﾟﾁｯと互いの視線が重なりあい私の瞳には三橋くんだけが大きく映る。
真っ直ぐに見詰められ、私は視線を逸らし｢さっきまで三橋くんも照れてたくせに｣と溢す。
｢ほぉー口だけは元気があるようで｣
むにっと頬を摘ままれ、ｹﾗｹﾗ笑う三橋くんの姿に私は一層顔が熱くなる____ごつごつとした大きな手から、伝わる温もりも至近距離から聞こえる声も顔も、全てが心臓に悪い。
｢な、さっき言った言葉覚える?｣
｢さ、ｯき___?｣
摘ままれた頬を見詰めるくんは優しく指先で撫で乍、小首を傾げ問い掛けてくる。私は緊張で動かなくなった頭を必死で動かし、三橋くんの言葉を思い出していく____
しかし、私が漸く思い出した頃には____三橋くんの顔がゆっくりと近付き一瞬だけ、唇同士が触れ直ぐに三橋くんは一歩、距離を空けた。
｢言ったろ、今度はするぞって___｣
してやったり、と悪戯を成功させた子どもの様に笑う三橋くんを見詰め__
嗚呼、私って三橋くんの事好きなんだ。何て、もう一度噛み締め乍仕返しとばかりに今度は私から、唇を重ねた。
三橋くんのは、驚いた様に瞳を真ん丸にさせ｢本当、変な所で行動力あるんだからAちゃんは｣と、耳まで真っ赤にさせ顔を背ける。
自然と隣に並んだ私達は、微かに触れた指先を逃がすまいと何方となく指先を絡めた。
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asasas(プロフ) - 今まで見た小説の中で1番好きです (2023年3月6日 23時) (
レス) @page46 id: 279c9e9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - すっごく面白かったです！！ 京子さん、、途中で嫌になったけどねwww でもすっごく良かったです！！ (2022年8月6日 20時) (レス) @page26 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
夜 . - らなのMonOさん» 読んで頂きありがとうございます！少し子どもっぽい三橋に成ってましたが、楽しんでもらえた様で嬉しいです！ (2019年1月2日 18時) (レス) id: 7f1a5ac1a8 (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - 三橋が可愛いすぎて辛かったですww青春って感じがして面白かったです！ (2019年1月1日 12時) (レス) id: dce8680b38 (このIDを非表示/違反報告)
夜 . - Snさん» Snさん、此方も読んでくださってありがとうございます！子ども染みた悪戯をしそうだな、と私自身書いていて楽しかったです笑 未だどのようなモノを新しく書いていくかは未定ですが、参考にさせてもらいます！ (2018年12月30日 13時) (レス) id: 7f1a5ac1a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 . | 作成日時：2018年12月6日 22時
