大きな声で君の名を呼んだ ページ35
私は不良、と呼ばれる類いの人と関わるのは正直怖い___でも、今はそんな事を言ってる場合じゃない。
私はｷﾞｭｯと鞄を握り締め、強面と女の子の間に割って入る。
｢ｯ離してあげてください、嫌がってます｣
｢Aちゃん…!ダメよ、危ないわ｣
一人の帰り道だったが、私はどうも強面の人とのエンカウント率が高いのか、赤坂さんが見知らぬ不良に絡まれている場面に遭遇した。
三対一、今は三対二…だが力的にも数的にも相手が上なのは変わらないし、私が割って入った事により相手側はﾋﾟﾘﾋﾟﾘとしている。
｢ｧ?ンだよﾃﾒｪ___｣
｢って、さっきぶつかられた衝撃で腕折れたわー｣
｢そんな事で腕の骨は、折れませんし___いい加減、彼女から手を離してくださいｯ｣
先程より強い口調で言葉を投げ、相手の手から赤坂さんを此方に引き寄せる。何とか赤坂さんを相手から引き離す事が出来、ホッと安堵するが___
｢あーぁ、今ので指の骨も折れたぞﾃﾒｪｯ｣
そんな簡単に折れるか、と内心舌をだし抗議する。三人の男に囲まれ、自然と後退ってしまう…赤坂さんは｢大丈夫だよ｣と私に笑みを浮かべると、目の前の男へ鋭い突きを叩き込むと続けて一発二発拳をぶつけ一人をノックアウトさせた。
｢女だからって、舐めないでくれる?Aちゃん、大丈夫?｣
同性の私でも、凛とした赤坂さんの姿に惚れ惚れしてしまう。
しかし、私の方を向いた赤坂さんへもう一人の男が大きく腕を振り上げる姿が飛び込んできた___此のままじゃ、赤坂さんが危ないｯ。
｢___!｣
｢Aちゃん…!｣
咄嗟に赤坂さんの前へ踏み出した瞬間、容赦ない拳が私を襲う。重力に従い、私は地面へと倒れ込み___痛みと口の中に広がる鉄の味に、顔を顰める。
でも、良かった___赤坂さんの顔には傷ついてない。今にも泣きそうな赤坂さんに｢大丈夫｣と笑い返す。
｢…ｯ(でも、二人相手じゃいくら赤坂さんでも)｣
先程の攻撃を繰り出した赤坂さんは、何か武術でも習っているのだろう…だからと言って流石に男二人相手じゃ赤坂さんが危ない。
“___何かあったらよ、俺の名前呼べばすーぐ駆け付けるからな”
不意にアノ言葉が頭に浮かび、私は願うように金髪の彼の名を大きな声で叫んだ。
その瞬間、まるでマンガのヒーローの様に___颯爽と現れた彼は、一瞬で彼等を蹴散らした。
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asasas(プロフ) - 今まで見た小説の中で1番好きです (2023年3月6日 23時) (
レス) @page46 id: 279c9e9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - すっごく面白かったです！！ 京子さん、、途中で嫌になったけどねwww でもすっごく良かったです！！ (2022年8月6日 20時) (レス) @page26 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
夜 . - らなのMonOさん» 読んで頂きありがとうございます！少し子どもっぽい三橋に成ってましたが、楽しんでもらえた様で嬉しいです！ (2019年1月2日 18時) (レス) id: 7f1a5ac1a8 (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - 三橋が可愛いすぎて辛かったですww青春って感じがして面白かったです！ (2019年1月1日 12時) (レス) id: dce8680b38 (このIDを非表示/違反報告)
夜 . - Snさん» Snさん、此方も読んでくださってありがとうございます！子ども染みた悪戯をしそうだな、と私自身書いていて楽しかったです笑 未だどのようなモノを新しく書いていくかは未定ですが、参考にさせてもらいます！ (2018年12月30日 13時) (レス) id: 7f1a5ac1a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 . | 作成日時：2018年12月6日 22時
