仲良く半分子 ページ33
私は三橋くんと帰り道に見付けたアイスクリーム屋さんへ入り、バニラとチョコを買った。
そう、此処までは良かった___ｳｷｳｷとした気分でバニラを見詰めていると、三橋くんは｢ちょっと此持ってて｣と、チョコを私に持たせもう一度アイスクリーム屋さんへ戻って行く、不思議に思い乍言われた通りに待つことにした。
直ぐに来るだろう、と考え乍少し溶けてきたアイスを見ながら、少し様子でも見に行こうと思い、足を一歩踏み出した瞬間___私の手に持っていたアイスは…黒服の男へベッタリと付いてしまった。
｢…おい、ﾃﾒｪ___何しやがる｣
何此デジャヴ___私は冷や汗が頬を伝うのを感じ乍、一歩後退る。｢あの、すみません…｣と頭を下げるも相手は許してくれる筈もなく、益々身を縮こませるしかなかった。
｢あ、ハンカチで___｣
“今綺麗にします”と慌ててハンカチを取り出した瞬間、先程まで姿が見えなかった三橋くんが___目の前の男に後方から蹴りを入れた。
｢ったく、気を付けるよーにって前に言わなかったｯけ?｣
｢ｯ三橋くん…!｣
呻く様な声と共に、綺麗な蹴りがもう一度男の身体へと打ち込まれる。男は地面へ伏せ、動かなくなってしまった…どうやら気絶したらしいが私の不注意が原因なのに、と罪悪感に胸が締め付けられる。
｢ケガは?何もされなかった?｣
｢うん、ｯでもアイスが…｣
私の分は仕方ないが、三橋くんのアイスまで無くなってしまった為、もう一度買い直してくる事を伝えよう、とする前に三橋くんは手に持っていた___
｢アイス…?もしかして、さっき___｣
｢そ、さっきAちゃんバニラと此のストロベリースペシャル、見比べてたから本当は此方食べたいんじゃねｪかなって｣
あげる、と手渡されたアイスを受け取り三橋くんとアイスを交互に見る。
そう、私はバニラかストロベリーかで悩んでいたが…そんなに分りやすい程に凝視していたのかな、と思うと恥ずかしくなった。｢ありがとう｣と呟くと三橋くんは
｢でも半分子な、俺の分もねぇし｣
大きな一口でアイスを齧った三橋くんは｢ンまｯ｣と、頬を綻ばせている。私は驚きのあまり固まっていると、三橋くんの“食べねｪの?”と不思議がる視線を感じ乍、頬が熱くなるのを感じ乍
｢___ｯ(意識してるのは、私だけか)｣
何て、小さく呟いた。
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asasas(プロフ) - 今まで見た小説の中で1番好きです (2023年3月6日 23時) (
レス) @page46 id: 279c9e9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - すっごく面白かったです！！ 京子さん、、途中で嫌になったけどねwww でもすっごく良かったです！！ (2022年8月6日 20時) (レス) @page26 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
夜 . - らなのMonOさん» 読んで頂きありがとうございます！少し子どもっぽい三橋に成ってましたが、楽しんでもらえた様で嬉しいです！ (2019年1月2日 18時) (レス) id: 7f1a5ac1a8 (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - 三橋が可愛いすぎて辛かったですww青春って感じがして面白かったです！ (2019年1月1日 12時) (レス) id: dce8680b38 (このIDを非表示/違反報告)
夜 . - Snさん» Snさん、此方も読んでくださってありがとうございます！子ども染みた悪戯をしそうだな、と私自身書いていて楽しかったです笑 未だどのようなモノを新しく書いていくかは未定ですが、参考にさせてもらいます！ (2018年12月30日 13時) (レス) id: 7f1a5ac1a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 . | 作成日時：2018年12月6日 22時
