気になる?あの子 ページ19
三橋side
学校へ向かう足取りは、何故だか軽かった。教室へ入るとAちゃんが机に突っ伏す様に項垂れている姿に、｢Aちゃん｣と声を掛けるとﾋﾟｸｯと肩を微かに揺らし、視線を俺に向ける。
しかし、その表情は何処か硬く俺は小首を傾げ茶化すよーに言葉を告げると笑う処か、表情は一層硬くなった。
あっれー…笑うと思ったんだけたど。予想外の反応に、俺は何故か胸が締め付けられる様な感覚に襲われる。
え、何で____何で胸がｷｭｩ…ってなんの?
俺は訳の分からない感覚に、疑問が膨らみ今度は俺が机に突っ伏す番になった。
｢____(どっちだ)｣
購買に伊藤と並び、俺は気が付くとAちゃんへ渡すパンを選んでいた。
｢___お前、そんな甘ったるの買うのか?｣
｢っせｪ、いーンだよ別に｣
伊藤の言葉にむず痒さを感じ俺は急いで金を払う。隣に並んだ伊藤は俺の顔を見て、口端を緩め｢あーAちゃんにか｣と溢した声に、俺は伊藤の足を蹴り上げてやった。
俺を揶揄った伊藤なんざ置いてきぼりにし、教室へ繋がる長い廊下を、足早に駆けていく。
嗚呼、これ渡したら喜んでくれっかなAちゃん____両手に持ったクリームパンと苺牛乳を見詰め乍、へらりと笑う彼女の姿を脳裏に思い浮かべた。
教室へ入ると、Aちゃんは弁当を空にし友達と笑って過ごしていた。
｢あれ、元気?｣
｢う、うん?元気、だけど｣
思わず溢れた言葉に、Aちゃんは頷いてくれた。まぁ、折角買ったンだしやるか。俺はクリームパンと苺牛乳を机に置き、Aちゃんと向き合うように立つと____あれ、もしかして勘違い?元気無いとか言うの、勘違い?
｢____っ(うっわぁ…恥ずかし過ぎんだろ)｣
不思議そうに机に置かれた物と俺を交互に見るAちゃんに、恥ずかしさを悟られぬよう｢やる｣と、短く伝え教室を後にする。
廊下には此方を見ていた伊藤が、先程同様口端を緩めて立っていた。
｢あーｧ、明日は槍が降るなｧきっと｣
｢ｯ俺は何時だって優しいんですぅー｣
何か言いたげな伊藤にそう返すと、伊藤は｢この間デートしてたもんなｧ｣と続けられた言葉にﾄﾞｷﾘ、と胸が鳴る。
｢お前の頭派手だからよ、遠くからでも見えたぞ｣
俺は全身の熱が顔に集まるのを感じ乍、今度は思い切り伊藤の脛を蹴り上げた。
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asasas(プロフ) - 今まで見た小説の中で1番好きです (2023年3月6日 23時) (
レス) @page46 id: 279c9e9ea7 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - すっごく面白かったです！！ 京子さん、、途中で嫌になったけどねwww でもすっごく良かったです！！ (2022年8月6日 20時) (レス) @page26 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
夜 . - らなのMonOさん» 読んで頂きありがとうございます！少し子どもっぽい三橋に成ってましたが、楽しんでもらえた様で嬉しいです！ (2019年1月2日 18時) (レス) id: 7f1a5ac1a8 (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - 三橋が可愛いすぎて辛かったですww青春って感じがして面白かったです！ (2019年1月1日 12時) (レス) id: dce8680b38 (このIDを非表示/違反報告)
夜 . - Snさん» Snさん、此方も読んでくださってありがとうございます！子ども染みた悪戯をしそうだな、と私自身書いていて楽しかったです笑 未だどのようなモノを新しく書いていくかは未定ですが、参考にさせてもらいます！ (2018年12月30日 13時) (レス) id: 7f1a5ac1a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 . | 作成日時：2018年12月6日 22時
