妖と祓い師 (ページ10)

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2月に1度、本家に若い祓い師が集まって食事を摂るという風習がある。

着実に数を減らし、力も弱まっていく祓い師。一族に存亡は私達若い衆にかかっているため、こうやって修行をする。

妖気の高い食べ物を食べることで体基礎力を向上し、呪力も上げる。

その過程で何人か死ぬが、生き残りたちが成していく子が、摂取した呪力をそのまま相伝するため、問題はない。

要は沢山産め、というわけだ。

今の私には子をなす義務はないが、本家の子は、今は私しかいないのだ。兄たちは皆死んでしまったため、ゆくゆくは家督を継ぐ夫を娶らねばならない。面倒だ。

話が逸れてしまったが、12時から樹の間。若衆は15名。今回は何人死ぬだろうか。

勿論、私が死ぬ可能性はある。その場合は精一杯の手当を受けるが、それでも死んだ場合は養子でも取るのだろう。

上の一部は、私を閉じ込め、子を産ませることだけをさせるべきだ、という者もいる。法も規則も通用しないこの世界ではよくあることだ。

しかし、父上は私以上の祓い師は今、西華院にいないのだと一蹴した。

……また話は逸れた。そろそろ食事が運ばれてくる。私は上座の方に。横には父上。

別の言い方をすれば、私が父上と面と向かって顔を合わせることができる、数少ない機会だ。