11.認めて貰えたら良いな ページ11
神代類side
「神代先輩って悩みとかありますか？」
ふと気になったかのようにAくんはそう言う。
…悩み。
ある。沢山ある。
「悩み、ねぇ…」
でも、後輩を巻き込んでは駄目じゃないか。
だとしても、何故か言いたい。
…なんでだろう、不思議だね。
「僕、発明以外にも演出を考えるのが好きでね。」
そうだ。
初めは、ショーを見てから。
「はい」
「でも、僕の演出は危険なものが多くてね。
中々僕の形を認めて貰えなくて。
そんなことしてるから勿論孤立したんだ。」
…なんで。
僕は、僕の形を認めて欲しいだけ。
なのに、一向に叶わない。
でも、仕方ないんだ。
きっと僕は、欲張りすぎなんだろうね。
「そうですか。
私は先輩の形、好きですよ？」
これが本音か、嘘かは知らないけど。
そう言ってくれるのは嬉しい限りだ。
「ふふ、嬉しいよ」
でも、そんな人が全員ではない。
…全員がそう、だなんて無いのにね。
「…孤立してるのなら、私が友達になります。
演出をつけたいなら、私がやります。
先輩がしたいこと、なんでもやります。」
…嬉しいな。
でも、だからこそAくんを巻き込む訳にはいかない
「フフ、僕は大丈夫だよ。
でも、ありがたいね。」
「大丈夫な人間なんていません！！」
…驚いた。
なんで、怒ってるのか。
わからないな。
でも、Aくんの言葉は"頼って"って言ってる様だ
「大丈夫じゃないなら頼って下さい！！
弱音を吐いたところで離れませんから！」
…なんで、そこまでしてくれるんだろう。
僕なんか、そこら辺にいる孤独な先輩、なのに
「…ホントは、離れていくのが嫌だった。
僕の演出のどこが悪いんだろう。
僕のありのままを出してるだけなのに、ね。」
気付いたらそう言ってた。
駄目じゃないか、後輩にこんなこと言うなんて。
先輩だから、先輩らしくいないと。
でも、今はそんなこといいや
「…いつか、認めて貰えますよ。」
「不思議だね。
Aくんが言うと、本当に聴こえる。」
なんでなのかな。
Aくんにはそんな力があるのかな。
でも、もし現実になったら。
凄く、凄く嬉しいな。
「寧々ちゃん以外にも認めて貰えると、いいですね」
…そうだと良いな。
寧々以外にも、僕のありのままを認めてくれる人がいる。
そんな世界だったら、凄く嬉しい。
だから。
いつか認めて貰えたらいいな。
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yuki - はい！ありがとうございます！！ (2021年12月2日 16時) (
レス) @page41 id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
みっつ - yukiさん» コメント、ありがとうございます！！とても好き、だなんて言ってもらえて嬉しい限りです！まだまだ未熟者ですが、頑張っていきます！更新頑張りますね！ (2021年11月26日 19時) (レス) id: dabfaac8d0 (このIDを非表示/違反報告)
yuki - とても好きな物語だったので更新宜しくお願いします (2021年11月26日 13時) (レス) @page33 id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みっつ | 作成日時：2021年10月21日 19時
