【Be Fixed2】 ページ8
なんで嬉しそうな顔して車に乗り込んでんだ。
「あームカつく。」
煙を一つ吐いて呟いた。
「…」
前にいる竜胆も同じなようで指でハンドルをトントンと叩いている。
「竜胆、行くぞー」
距離をとって後を付ければ車はマンションの中へ入っていき、すぐに駐車場からAと男が出てきた。楽しそうな顔で男を見上げて話ながらマンションに消えて行った。
「んだよ…あれ」
「落ち着けよ」
「チッ…」
俺達は、そのまま、駐車場に入り、部下に連絡を入れ鉢嶺Aの情報を調べさせる。
数分で送られてきたのは、2件の添付ファイル。鉢嶺Aと本宮A。そのデータを見て、俺は、目を疑った。
「どうだった?」
「鉢嶺A、16歳で事故死…だって。」
「どういうことだよ!?」
「さぁな。あ、竜胆にもファイル送っとくわ」
ファイルを転送すれば、すぐに竜胆のスマホが音をたてた。
「鉢嶺Aと本宮A?名前変えてんの?」
「本人に確かめりゃいい」
「は?こんな人目につく場所で連れてく気か?」
「逃がすと思うー?」
「…兄貴に限ってねぇな」
Aを迎えに行くため、俺が車から降りると運転席の窓が開いて、竜胆がひょっこりと顔を出した。
「ヘマすんなよ」
「当たり前ー」
「裏手につけてあいつが部屋から出たら連絡入れる」
「んー」
車が去って、暫く。
本宮Aのデータに目を通していたらスマホが着信画面に切り替わった。
「兄貴、部屋から出た。一人だ」
「わかった。竜胆もこっち来い」
短く返して影に身を潜める。
胸ポケットのハンカチに薬を浸し、Aを待った。
エントランスから出てきたAは、スマホに気を取られている。
好都合とばかりに気配を消して背後に回り込み、ハンカチで口と鼻を覆った。
久しぶりに抱きしめた体は、あの頃よりも随分と成長していた。
「久しぶりー」
耳元で囁やけば、驚きと恐怖に震える体。
やっぱ最高…
驚いた時に薬を吸い込んだのか、だんだんと力が抜けて、Aは、すぐに気を失った。
もしもしと繰り返すスマホを足で壊し、気を失ったAの頬にキスを落とす。
竜胆が回してきた車にAを抱えて乗り込んだ。
ようやく、俺達のところに帰ってきた。
「おかえり、A♡」
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はいず(プロフ) - ATR214YSさん» ありがとうございます(*^^*)なかなか時間が作れず待たせしてしまい申し訳ありません!更新頑張りますので、またお時間のあるとは是非お付き合いいただけると嬉しいです! (2021年12月17日 20時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
はいず(プロフ) - ttakedasaki0906さん» コメントありがとうございます!ゆるゆる更新でお待たせしてしまい申し訳ありません!これからも引き続き、更新頑張りますので、お時間のある時にお付き合いいただけると嬉しいです(*^^*) (2021年12月17日 20時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 待ってましたっ更新お疲れ様です! (2021年12月9日 18時) (レス) @page47 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
ttakedasaki0906(プロフ) - 楽しみに続き待ってます! (2021年12月7日 8時) (レス) id: 732dff87b6 (このIDを非表示/違反報告)
はいず(プロフ) - Marie Lunaさん» 温かいコメントありがとうございます!励みになります!時間の許す時に更新できればと思いますので、お暇な時にでもお付き合いいただけると嬉しいです(*^^*) (2021年11月19日 6時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はいず | 作成日時:2021年10月16日 13時