【Caught】 ページ6
「…ん!」
気がつくと知らない部屋のベッドの上だった。
「どこ…」
起き上がって周りを見回せば、広い部屋にはテーブル、ソファー、クローゼット、そしてこのキングサイズのベッド。
ガチャ
「あ、起きた?」
ドアが開いて現れた人物に目を見開く。
「灰…谷蘭…なんで!?」
「A、蘭、だよなぁ?」
蘭は、にっこり笑いながら近づいてくる。笑っているはずなのに、その目は笑っていなかった。
「ひ、人違いです!私は、本宮「ねぇ、そういうのいらねぇから」
ドンと押されてまたベッドに沈み込む形となり、あっという間に組敷かれてしまった。
「A、長ぇかくれんぼ、楽しかった?」
「っ!」
「みーつけた♡」
「ひっ!」
ニタリと笑った蘭の目にあったのは、背筋が凍る程の狂気だった。
「A、名前呼んで?」
「ちがっ…人違「名前、呼んで♡」
首を掴まれそのまま絞められる。手に力を込められれば一気に酸素を取り込めなくなって、藻掻こうとすれば体重をかけられて動けなくなる。
私は、その圧倒的な力に屈するしかなかった。
「…う"…ぁ…!ら、ん…はな…し…」
「いい子だねー」
にっこり笑って手が離れていく。涙を流しながら咽返る私とそれを見てうっとりと目を細める蘭。
「すげぇかわいい♡」
「ゲホ…」
苦しむ私と楽しそうな蘭。そんなアンバランスな空間を崩したのはドアの開く音だった。
「…何やってんだよ兄貴」
「あ、りんどー!Aにお仕置き」
「はぁ?」
大丈夫か?なんて言いながらこちらに近づいて来た。
「いや!」
「あー、たしかに。こりゃちゃんと教えねぇといけねぇな」
そう言った彼の瞳にも蘭ほどではないが狂気と熱が宿っていた。
「や…!」
蘭が離れ、竜胆が覆いかぶさる。彼は躊躇うことなく私の服に手をかけた。
見つからないように全部捨てたのに…何故。
絶望に飲まれながら祈るように私は目を閉じた。
お願い、花垣くん…早く戻ってきて!
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はいず(プロフ) - ATR214YSさん» ありがとうございます(*^^*)なかなか時間が作れず待たせしてしまい申し訳ありません!更新頑張りますので、またお時間のあるとは是非お付き合いいただけると嬉しいです! (2021年12月17日 20時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
はいず(プロフ) - ttakedasaki0906さん» コメントありがとうございます!ゆるゆる更新でお待たせしてしまい申し訳ありません!これからも引き続き、更新頑張りますので、お時間のある時にお付き合いいただけると嬉しいです(*^^*) (2021年12月17日 20時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 待ってましたっ更新お疲れ様です! (2021年12月9日 18時) (レス) @page47 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
ttakedasaki0906(プロフ) - 楽しみに続き待ってます! (2021年12月7日 8時) (レス) id: 732dff87b6 (このIDを非表示/違反報告)
はいず(プロフ) - Marie Lunaさん» 温かいコメントありがとうございます!励みになります!時間の許す時に更新できればと思いますので、お暇な時にでもお付き合いいただけると嬉しいです(*^^*) (2021年11月19日 6時) (レス) id: 99916fa5c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はいず | 作成日時:2021年10月16日 13時