隣のツッパリくん【今日から俺は!!】 (ページ16)

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勘違い / 三橋貴志ページ16

三橋side

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大欠伸をしながら一人、通学路に着けば少し先の方にウニ頭とその隣を歩くAの姿が見えた。

俺は驚かしてやろうとバレないように二人に近付く。

この行動を後から後悔することになるのはこの時の俺はまだ知らない。

二人のすぐ後ろまで来た時、聞こえてきたのは知りたくなかった会話で。

『好き』

そう言って頬を赤らめてはにかむAとその背中に手を回しながら嬉しそうに笑う伊藤を見て俺は全てを察した。

Aの背中に回ってる手にムシャクシャして伊藤とAの間に割り込むように入ってやった。

「どーーーん」

『わッ、み、三橋くん？！』

伊「うお、三橋」

「なんじゃ間抜け面して、驚いたか」

『い、今の話…聞いてた？』

「話ィ？聞いてねぇけど」

『 …なら、よかった』

てきとうに嘘をつけばほっとした顔をするA。

俺にはそんなに知られたくなかったかよ。

「ンだァ？イケナイ話でもしてたのか？」

『っ、ちがうよ！』

皮肉を混じえてそう言えば慌てた様子で否定してきた。

嫉妬に塗れた感情を押し潰しながら、平然を装って三人で並んで学校に足を進めた。

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