狂犬の朝 / 相良猛 ページ1
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「……ん、?」
寝返りを打とうと手を動かすと暖かい何かに触れる。
寝起きの俺はコレがAだと気付くのに少々時間が掛かった。
俺の胸ら辺で規則正しい呼吸をするコイツはガキみてェな顔をしている。
「寝てる時までマブいのな、お前は」
Aの頬を撫でると んん、と声を漏らして薄く目を開いた。
「わり、起こしちまったか?」
『んー?猛の手あったかいねぇ、』
寝起きだからか、蕩けたような声でそう言ったAは俺の手に自分の手を重ねた。
そのまま頬を擦り寄せるAがあまりにも可愛くて軽く唇を重ねると緩んだ顔でAは笑う。
『んふ、しあわせ』
「……そーだな 」
ぎゅっと抱きしめるとAも俺の背中に手を回してきて、ふたりでもう一度、眠りについた。
たまにはこんな朝も悪くはねェな。
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喩羅 - めちゃめちゃ好みです!描写もストーリーも丁寧で、読んでてドキドキします!色々な作品を読んできましたがあなたの短編が一番素敵です、続きはもうないのでしょうか…( ; ; ) (2020年8月2日 0時) (レス) id: cefd911627 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年2月2日 23時