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え「Aなに食べたい?」
「え?あ、うーんと、かき氷!」
え「あそこで買って座って食べよ、俺穴場知ってるから」
えいちゃんはいちご、私はレモンのかき氷を買って彼が言っていた穴場スポットに向かう。
え「ここ、俺の特等席」
嬉しそうに笑う彼が見つけた場所は穴場と言うだけあって人はひとりもおらず、お祭りの音が少しだけ聞こえる静かな所だ。
「すごい、いい所見つけたね」
え「でしょ、座ろ」
かき氷を食べるのに、離された手を少しだけ寂しいなあなんて思いながらえいちゃんが座った隣に腰を下ろす。
え「うま、やっぱかき氷はいちごだよね」
「えー、レモンが1番だよ」
え「ひと口頂戴」
あーん、と口を開ける彼にドキドキしながらもレモン味のかき氷を掬って口の中に入れる。
え「ん〜、レモンも美味い」
「でしょ〜」
えいちゃんが口を付けたスプーンを少しだけ躊躇しながら自分の口に運ぶ。
それからたわいもない話をしていると突然聞こえた大きな音と同時に辺りが一瞬明るくなる。
「あ、花火!」
え「ほんとだ」
「空たちに連絡しなきゃ」
そう言って私が携帯を取り出そうと鞄に手を伸ばすと彼の手が重なる。
え「A」
「…?えいちゃんどうしたの?」
え「俺、Aが」
タイミング良くあがった花火にえいちゃんの言葉は掻き消される。
え「…くそ、タイミング考えろよ花火」
少し顔を赤くして小さく呟いた彼になんて言ったの、と聞き返すと
ぐっと彼の方に引き寄せられる。
え「好きだよ」
耳元でそう呟かれた後、視界にはえいちゃんの顔。
同時にいちごの味が口いっぱいに広がった。
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ナツ - 最高ッス(@^▽゜@)ゞ (2018年8月15日 17時) (レス) id: 9df5b1803c (このIDを非表示/違反報告)
小指(プロフ) - せれんさん» たきょやち!全然意識してなかったです!笑 食べたいですね(?)嬉しいです(;;)いちご味皆さんに伝わればいいなと思って(語彙力) (2018年7月21日 22時) (レス) id: 9b3d7426b1 (このIDを非表示/違反報告)
せれん(プロフ) - 最後の【同時にいちごの味が口いっぱいに広がった】ってところあえてキスと言わないところが最高です! (2018年7月21日 17時) (レス) id: d56ca2cd86 (このIDを非表示/違反報告)
せれん(プロフ) - えいちゃんがたこやきって言ったのってユーフェスmuseumのアバンティーズのたきょやちを意識しましたか?(あっ!ちがいましたね。すいません。) (2018年7月21日 17時) (レス) id: d56ca2cd86 (このIDを非表示/違反報告)
ごはん(プロフ) - 小指さん» めっちゃ捗ってくださーい!(笑) 面白かったのでついまた返信しちゃってすみません、、(笑)これからも応援してます(*´-`)(返信不要です!) (2018年7月20日 22時) (レス) id: 4ce630bf02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小指 | 作成日時:2018年6月18日 22時