3話(中編) ページ6
わたしは思い切り駆け出してすぐ近くの木の後ろに隠れる。と1秒遅れてさっきまでわたしがいたところにわたしの頭より2回り以上も大きな岩がドカンっと当たって勢いよく砕け散った。それを見てぞわぞわと鳥肌が立つ。
『水オクタぁ？ラネール大湿原よりさらに上の方でしか見つかってないはずでしょ？…もうこんなところまで流れてきてるってこと…？』
オクタは当たるはずもないのにわたしが隠れた木に次々と岩を打ち出してくる。このままではここから動くことができないし、魚も持って帰れない。
どうしよう。防護用の弓矢はテントに置いてきてしまった。周りに武器になるものがないか探すがそばにあるのは木の枝ばかり。助けを呼ぼうか、少し離れてはいるけど大声を出せばテントにもウルボザさまにも声が届くはず。とも考えたが、また足を引っ張ってしまうと思うとなかなか声が出てこない。
…、こわいけどやるしかないよね。
そばにあったなかでも丈夫そうな枝を握って恐る恐る木に手をかけたときだった。
…シュッッ
軽く風を切る音がしてぶしゅーとなにかが萎む音がした。覗くとオクタが居なくなっている。
ばさっばさっと大きな音を立てて降りてきたのはリーバルだった。
その左手にはオオワシの弓が握られている。と、降り立ってすぐにズンズンとこちらに歩いてきたかと思えば人差し指でぐいと胸の真ん中辺りを押されてぐらついてしまう。
背中には木があったので、幹に体を押し付けられるようなかたちでリーバルに詰め寄られた。
「キミ、僕が気づかなかったらどうするつもりだったんだ！！！！」
『あっあの、すみません。…こんな下流にまでオクタが流れてきているとは思いませんでし…』
リーバルはいつも以上に苛立った顔で私を睨んでいて、声が詰まってしまった。でてこない。
焦りと怒りのせいだろうか、瞳が炎のようにゆらゆらと揺れている。
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おれんじ(プロフ) - リンクの口調もこだわりのひとつなので、そう言っていただけてとても嬉しいです…！！こちらこそ、素敵なコメントありがとうございます！たくさん読んでやってください(^^) (2022年8月17日 7時) (
レス) id: 6890ebcbdc (このIDを非表示/違反報告)
ナツメグ - リンクの口調がすごくしっくりきてめちゃくちゃ感動しました…！ゲームの中で喋っていないのに何故かとてもしっくりきたし、他のキャラクターの口調もゲームそのまんまで、テンションがすごく上がりました…！素晴らしい作品をありがとうございます！ (2022年8月14日 1時) (レス) @page14 id: 0329e434ac (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - 七竈さん» 嬉しいコメントありがとうございます！(^^)脳内再生嬉しいです！みんなとお喋りするつもりで楽しんでいってください(^^) (2022年5月10日 20時) (レス) id: 6890ebcbdc (このIDを非表示/違反報告)
七竈(プロフ) - キャラの口調がそのまま過ぎてキャラの声での脳内再生余裕で感動しました！ストーリーに惹き込まれてすっっっごく面白いです！！ (2022年5月10日 15時) (レス) @page50 id: 7180261b9c (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - まいまいさん» いやぁぁあ！めちゃくちゃ嬉しいです！読んでやってくださいませ！ (2021年3月19日 19時) (レス) id: 752c78450e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ | 作成日時：2020年8月30日 0時
