14話(後編) ページ24
『…え、果実酒ですか？』
「なんだ、女の子はこういうのが好きだろう？
違うものが良かったかい？
なんでもあるよ、」
これはハイラル酒、これはタバンタビール、あ、これも飲みやすいよ、ゲルド族の若い子たちがよく飲んでるお酒。
というふうに湯が冷水になっているあたりから次から次にコツコツと持ってきては保管しておいたのだろうお酒を引っ張り出すリーバルは本当にここの常連のようだ。
「まぁでももっと強いのがいいなら…
……………………………………」
『……………なんです？』
と、振り返ってわたしの胸の辺りをじっと見つめて急に一時停止されるとさすがに恥ずかしくなる。胸を両手で隠すとほぼ同時にリーバルが叫んだ。
「君お酒弱いのかい？！」
『へ？』
そう言われて自分の体を見下ろすとぶわぁあっと明らかにお湯のせいではない赤みが肩下から胸の上に広がっている。
どうりで頭がほわほわするわけだ。そりゃ湯に入って飲めば私はこうなるだろう。多分いい酒って言うなら度数もそれなりにあるだろうし。
『実はめちゃくちゃ弱いんですよね。でも、これ美味しいからもうちょっと飲みたいです』
「いやちょっと気が大きくなってるじゃん！
絶対飲ませないからね！！！」
そう言ってリーバルは果実酒を大事そうにだきかかえてこちらを睨んだ。
なんだよさっきはあんなに飲ませたがってたくせに。コロコロ意見の変わる鳥だ。
朝までの尊敬は何処へやら、酒が入った2人は…というよりわたしは？どうやら判断力が鈍ってきているらしい。
湯に使ったまま移動してどうにか酒を奪い取れないか無理やり腕を伸ばすが、リーバルに片足で首下を押さえられて拒絶される。
「や〜め〜ろ〜って〜」
『一口だけじゃないですか〜』
正直酒はもうどうでもよかったのだが、この状況がおかしくてリーバルについついダル絡みをしてしまう。
ﾌﾞｰｯ…ﾌﾞｰｯ…ﾌﾞｰｯ…ﾌﾞｰｯ…
と、そこでなにやらバイブ音が鳴り響いて私たちは動きを止めた。
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おれんじ(プロフ) - リンクの口調もこだわりのひとつなので、そう言っていただけてとても嬉しいです…！！こちらこそ、素敵なコメントありがとうございます！たくさん読んでやってください(^^) (2022年8月17日 7時) (
レス) id: 6890ebcbdc (このIDを非表示/違反報告)
ナツメグ - リンクの口調がすごくしっくりきてめちゃくちゃ感動しました…！ゲームの中で喋っていないのに何故かとてもしっくりきたし、他のキャラクターの口調もゲームそのまんまで、テンションがすごく上がりました…！素晴らしい作品をありがとうございます！ (2022年8月14日 1時) (レス) @page14 id: 0329e434ac (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - 七竈さん» 嬉しいコメントありがとうございます！(^^)脳内再生嬉しいです！みんなとお喋りするつもりで楽しんでいってください(^^) (2022年5月10日 20時) (レス) id: 6890ebcbdc (このIDを非表示/違反報告)
七竈(プロフ) - キャラの口調がそのまま過ぎてキャラの声での脳内再生余裕で感動しました！ストーリーに惹き込まれてすっっっごく面白いです！！ (2022年5月10日 15時) (レス) @page50 id: 7180261b9c (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ(プロフ) - まいまいさん» いやぁぁあ！めちゃくちゃ嬉しいです！読んでやってくださいませ！ (2021年3月19日 19時) (レス) id: 752c78450e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ | 作成日時：2020年8月30日 0時
