°◇密恋モーメント◇°《Kazu》-after ward- (ページ47)

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梨花｢Aのアパートに来るのって結構、久しぶりだよね？大体は外だし。｣

｢、うん。たまには良いかなって、…はい。｣

梨花｢あ、ありがと。いただきまーす。｣

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先生達の休講が重なり、滅多に無い平日の1日フリーデー。

私は梨花を我が家に招き入れた。

梨花がごくごくとサイダーを飲む。

前に『あたし、サイダー好き！季節を問わず皆に愛されて、嵐も過去にCMキャラクターしてたし！』と話していたことが…ふと、記憶に蘇って。

ーーー…よし。

彼女と色違いのコップをテーブルに置いて、深く息を吸った。

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｢…、あのね、梨花。｣

梨花｢ん？｣

｢私、…梨花にずっと黙ってたことがあるの。｣

梨花が私と同じように、コップの半分まで無くなったサイダーから口を離す。

梨花｢…、それってどんな内容？そう言うってことは今から打ち明けてくれるんだよね。｣

｢…うん、…聞いてくれる？｣

梨花｢もちろん。あたし、今まで1度もAの話を聞きたくないなんて言わなかったじゃん。ちゃんと最後まで聞くよ。｣

私は息を呑んで…告げた。

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｢…私の彼氏は、…嵐の二宮和也さん。｣

梨花｢……、えっ。｣

｢梨花に頼まれたラジオをきっかけに知り合って…、証拠もある。｣

iPhoneの画像フォルダを開き、和さんとの2ショットを彼女に見せる。

｢言うタイミングはたくさんあったのに、梨花が嵐さんのファンだからどう思われるか怖くて、…今まで言えなくて本当にごめんなさい。…｣

目を瞑り頭を下げる私を前に、梨花はしばらく無言になって。…やっぱり、怒ってるよね。

こんな大事なことを隠してたんだもん、…謝ってもー……

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梨花｢…おめでとう！A！！｣

彼女が力いっぱいに自分を抱き締めていることに、私はやっと気付く。

｢……、え…｣

梨花｢もしかして他のメンバーとも会ってたりする！？もっと詳しく聞かせて！｣

｢…梨花、…怒って…ないの？｣

梨花｢怒る訳ないじゃん！あたしがキューピット的な存在とか…逆に嬉しいに決まってるでしょ。｣

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梨花｢好きなアイドルグループの1人に彼女が出来ても、その彼女が自分の親友でも…好きな気持ちは変わらない。ファンを舐められたら困る！｣

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…最近の私はヘンだ。

大切な人の優しい言葉に、すぐ涙腺が緩む。

“A、話してくれてありがと。”ーー彼女はそう言って、言葉に詰まる私の頭を撫でた。

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