°◇密恋モーメント◇°《Kazu》-after ward- (ページ45)

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°◇.紹介ページ45

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梨花｢Aの彼氏さんって、良いセンスしてるよね。｣

｢…、どうしたの？…いきなり。…｣

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2講時の吉本先生の人格心理学を終えて、今日は梨花も私もお弁当は持っていなかったこともあり、

今日は食堂で彼女はヘルシーランチ、私は安定の味噌ラーメンセットを食べていた時。

藍色の少し大きめのロングカーディガンに体を包み、温かい麦茶を飲みながら梨花がそう言って。

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梨花｢そのネックレス！Aにとっても似合ってるんだもん。ここまで人に合うアクセサリーを見つけるって、ただ者じゃなくない？｣

私の胸元に光る琥珀色のそれを、梨花がまじまじと見つめる。…そういうことか。

唐突に“彼氏”というワードを口にされたから、動悸が速まる。

｢そんなに似合ってる？…自分じゃ感じて無いんだけど。｣

梨花｢少なくともあたしから見たら超しっくりきてる！ね、どこで買ったの？J's Jewel？｣

｢…さあ…、…聞いたこと無いから分かんない…。そもそも興味が無いし。｣

梨花｢もー、Aは本当に相変わらずなんだから…。｣

“あー、気になるー！”、梨花がジタバタと足を動かす。…一応、食事中なんだけどね、分かってるのかな(笑)

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…だって、好きな人からもらったプレゼントだよ？

このネックレスがどのお店で売ってたのかなんて、…頭にいかないくらい嬉しいに決まってる。

私の考えが変わってるのかも知れないけど、私はこれ以上は望まない。物を自分に贈ってくれる、…その気持ちだけで充分だから。

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梨花｢…Aの彼氏さん、本当に羨ましいなぁ。｣

｢、え？｣

梨花｢Aにこんなに想われてさ。ちょっと妬けちゃうぐらい。｣

ふふ、と笑いながら梨花は呟く。

梨花｢テレビのお仕事してる…年上の人だっけ？｣

｢……、うん。｣

ツキン。

梨花｢ああいう業界ってなかなかお休みがもらえないらしいけど、Aの彼氏さんだったらマメに時間を作りそうだから大丈夫だよ、きっと。｣

｢…そう…かな？｣

梨花｢あたしがAの話を聞いてる限りは(笑)｣

…ツキン。

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ｷｰﾝｺｰﾝ・・・

3講時の予鈴が聞こえる。

私達は空になった食器をオバチャンに渡しに行く。

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梨花｢またデートのお土産話、楽しみにしてる。…惚気は程々にね？｣

………ツキン。

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彼女がそう私に告げてーー……心の奥底に、また大きなヒビが入った気がした。

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