°◇密恋モーメント◇°《Kazu》-after ward- (ページ25)

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雅紀｢オーラス、もといツアー全日程終了、お疲れ様でしたーっ！！カンパーイっ！！｣

｢｢｢カンパーイ！！！｣｣｣

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居酒屋『よしだ』は暖簾は既に片付けられ、2階だけが密かに明かりを付けている。

店長の“親しい友人”のみが入室可能なその場所では、相葉さんの掛け声でカチンっ、と生ビールやウーロン茶のグラスがぶつかり合っていた。

私は和さんと大野さんに挟まれ、後者のウーロン茶を手にしている。

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＊｢いやー、いきなり呼んじゃってごめんな？俺1人じゃこれだけのつまみを2階まで運べなくてさ。宇佐見ちゃんが来てくれて助かったよ。｣

出来立ての唐揚げをテーブルに置きながら、店長が笑う。

｢いえ、それは全然…｣

翔｢その様子だと吉田さんからのSOSよりも、今のこの状況に戸惑ってるって感じだね？｣

心の声を代弁され思わず櫻井さんを見ると、可笑しげに｢顔に出てるよ。｣と一言。

彼の返答に和さんが隣でくふっ、と声を立てたことを…私は聞き逃さなかった。

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潤｢あれから俺達はまずは5人でどっかで打ち上げしようぜって話になってさ。

今の時間帯にスタッフ全員と入れる店を探すのは大変だから。こっちは後日ってことにして。｣

雅紀｢そうそう！で、ニノ行きつけの吉田っちの居酒屋なら大丈夫じゃない！？って！

吉田っちとはニノを通じて何回か来たこともあったし！｣

智｢野郎ばっかで飲むのもあれ。だったら、Aちゃんも一緒にどう？って流れになったの。

多分、Aちゃんは家に帰ってる途中だし…吉ちゃんが連絡すれば必ず来るって思ってね。｣

翔｢さり気なく男だらけは嫌って言ったね、智くん(笑)｣

松本さん、相葉さん(早くもほろ酔い)、大野さん(左に同じく)の分かりやすい説明を受けて、ようやく私の脳は理解する。

｢ニノもAちゃんに会いたかったもんね～、嬉しいよね～？｣と相葉さんがうりうりと和さんの肘をつつけば、

あなたは｢あー、はいはい。｣とサヤエンドウを摘む。

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…、どうしよう、…すっごく嬉しい。

まさか連絡する前にこんな風に会えるなんて…

潤｢とは言っても明日はウサギちゃんも大学だと思うし、この前みたいにはいかないけど。｣

あなたがグラスを私の方に傾ける。

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私はこみ上げる気持ちを込めて、

自分には勿体無い温かい声に答えるように、…もう1度、グラスを合わせた。

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