【ツッコミ系】笑って、触れて、愛して。 2

スマイリーさんと。 ページ31

引き続き同じリクエストです〜！


「スマくんスマくん、こっち〜！」

「っちょ、待っ…待ってください先輩…！」


「ほら早く！」って僕を呼ぶ夢主さん。

遊園地の人混みを掻き分けて、手を振る先輩のとこに向かう。


「ここら辺人多いねぇ、違うとこ行ってみない？」

「どこでも一緒に行きますよ。先輩迷子になるでしょ」

「スマくん失礼だね！？」

「今現在友達とはぐれてるの先輩でしょう、僕がいて良かったですね」


「先輩に対して毒舌過ぎない！？」って言ってくる。

…すみませんねぇ、照れ隠しがこんなんで。


「一応連絡は入れたんだよ？迷子になったけどスマくんが見つけてくれた、すぐにもどるって」

「自分で迷子って言ってるじゃないですか」

「そしたらさ、あの子好きな人と一緒だから今は2人きりにさせて！だって」


「上手くいくと良いねぇ」なんて、スマホを口元に当てて笑う先輩は可愛い。

…もしかして友達のためにわざと離れたんじゃないのかな、この人。


「…優しいですね先輩」

「えー？そーお？」

「頼りになるって皆思ってますよ」


遊園地のアトラクションの方から、特有の絶叫が聞こえてくる。

乗ります？って聞けば不意に服の裾を掴まれる。


「…先輩？」

「頼りに、なる…かは知らないけど……私は、スマくんのこと頼ってるよ」

「……え？」

「離れても、見つけてくれるって知ってたから、…だから1番に連絡入れたんだよ〜？？」


…もしかすると、先輩は俺の気持ちに気づいてるのかもしれない。

好きだから見つけられるし、そんな言葉で舞い上がってしまう。


「私に頼っても全然いいよ！私も頼りにしてるからね！」

「…そ……ですか…」

「でも頼りになる後輩の友達…とは思ってないからね」


先輩のその言葉に思わず顔を上げて、俺より少し先にいる先輩を、真っ直ぐ見る。

振り返る先輩は、いたずらっ子のような顔をして「スマくんはどう思ってる？」


「……ほんと、ズルい先輩だな」


(＿＿私はね、頼れる友達の先輩にはなりたくないから)

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