あの日 ページ33
JAサイド
馬鹿にしたように半笑いでジョシュアを見るユヌは思ったよりだいぶキレているみたいだ。
「ユヌ、話が脱線するから少し黙って。
さて、ジュリがなんで外に出れなかったか。
キミたち、アイツとジュリが恋人だと思ってたよね？」
DN「…はい」
「なんでそう思ってたのかな？ああ、ユナが言ったからなんて詰まらない理由は聞きたくないから、それ以外で頼むよ」
SG「…2人で一緒にいることが多かったし、その」
WN「レッスンとは思えないほど密着してたから、付き合ってるんだと勘違いしても仕方なくないですか？」
言いづらそうに俯いたスングァンと違いウォヌは僕から視線を晒さず聞いてくる。
WN「後ろから抱きしめるのなんて明らかにレッスンとは関係ないですよね？」
MG「そうですよ！他の皆が練習してるのにイチャイチャして…」
「あのさ、付き合ってないって言わなかったかな？」
相変わらずジュリに対して厳しい2人に苛立ち思いがけず声が低くなっていたようで、視界の端でスングァンがビクッと肩を跳ね上げた。
JH「じゃあ、付き合ってないんだとすれば…」
JS「まさか…」
気づいたメンバーは顔を青ざめる。
そうだよ。
ジュリは決してあいつとなんか付き合ってなかったし好きでもなかった。
「有り体に言えばセクハラを受けていたんだよ。
最初は身体をピッタリくっつけられたり身体の線をなぞったり、ダンスの合間合間にやられて気づかなかったらしい。おかしいと思ったのは、服の裾から手を入れられた時だったそうだよ」
HS「服の裾って…」
「明らかに振りとは関係なく動く手に不審に思って身を捩ったジュリに、なんて言ったと思う？
今オマエに付きっきりになれるスタッフは俺しかいない。誰かに言って外されると他の奴らには追いつけないぞ？
ってね」
DK「そんな…」
「これ以上差ができる位なら…そう言い聞かせて我慢したジュリに調子に乗ったんだろうね。
ほとんど人が立ち入らない小さめの練習室にレッスンの名目で呼び出して、あの子に何をしたと思う？」
SC「……まさか」
「襲ったんだよ。ご丁寧に鍵を閉めて尚且つドアストッパーまでして突破されないように細工して。
抵抗して大声を出そうとしたジュリに言うんだ
ここで騒ぎになるとseventeenのデビューは遠ざかる。女子メンバーは加入すらできなくなるけど、それでも人を呼ぶの？
そして、唯一抵抗できる術を失ったジュリを…」
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作者名：にゃしろ | 作成日時：2021年2月1日 21時
