今、巡り合い ページ1
SGサイド
デビューしてからあっという間に過ぎた一年。
年末年始の授賞式でいくつか賞を頂くことができてやっと一息ついた頃。
宿舎から練習室に移動して、今日も練習の毎日だ。
「ヒョン！僕提出する書類があるんで、ちょっと事務所寄ってきますね」
JH「んー、一緒に行こうか？」
「僕は赤ちゃんじゃないんで大丈夫でーす！じゃ、行ってきまーす」
DN「お？ブスングァン言い逃げか？お？」
JH「やー、ディノやヌグエギ？」
DN「…あー、ほんと。僕だってそろそろ成人なんですけどね」
JH「聞こえてんの？もう一回聞くけど、ヌグエギ？」
DN「ジョンハニヒョンのエギー！！！」
ディノの叫び声に笑いながら皆と別れて事務所に向かう。
途中ですれ違ったスタッフさんに挨拶をして事務所の手前で鞄から書類を出した。
記入漏れがないか再確認していると、中から僕たちとデビュー前から携わってくれているスタッフヒョンが出てきた。
ST「うお…スングァン。どうした？」
「おはようございます、ヒョン。この書類出さなきゃいけないので練習の前に寄ったんです。…今マズイんですか？」
目がキョロキョロして心なしか段々額に汗が滲んできているヒョンに聞いてみると
「や、やー？マズイわけでは…あー、や、うーん。まあまた報告があるだろうから、うん、これはオレが預かるわ」
ははっと笑って僕が持っていた書類を素早く抜き取ると
「ほれ、練習室行ってこい！」
と背中を押されヒョンは事務所に戻って行ってしまった。
何が何だかわからないけど、まあヒョンがあとで報告あるって言うなら待ちましょうかね。
なーんて、この時は軽く考えていた。
この後の出来事なんて何も知らず。
僕はいつも重要なことには後になって気づくんだ。
あの日だって
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作者名：にゃしろ | 作成日時：2021年2月1日 21時
