【スラムダンク】ありがとう、みっちゃん【夢小説】【三井寿】

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「すごい、すごいわ九井ちゃん！身長高いのに、もしかしてシューティングガードだったの！？それに、ワンハンドでスリーポイント決めちゃうだなんて…もしかして中学の時とっても強かったんじゃない！？」

晴子が早口でまくし立てるのを、松井がまぁまぁ、と宥めてくれた。

「しかし、ほんとにすごいわね…。あんなキレイにシュート決まるもんなのね。」

晴子を宥めながら笑顔で松井が言う。

「私もびっくりした…。女子って、普通両手でシュート打つんだよね…？」

藤井が聞くと、未だ興奮した様子の晴子がそうなのよー！とより一層声をあげる。

晴子の猛攻に、九井はたじろぐことしかできずにいた。



そのシュートを見て、体育館の入口で立ち止まっていた青年がいた。

「木暮先輩！ウス！立ち止まってどうかしたんですか？」

後輩に木暮と呼ばれた彼は、九井のシュートを見て九井ではない誰かを思い出していたのだった。

「…あぁ、なんでもないよ。ちょっと…似てるなと思っただけだ。」



部活開始時間が近くなり部員が続々と入ってくる。九井は数本シュートを打たせてもらった後に、晴子たちとともに外からの直通入り口から部員たちの練習を見学していた。

宮城という、先日復帰したばかりだというツーブロックでピアスの青年と、昼休みに会った赤頭の桜木が仲睦まじく練習していた。

「宮城さんと桜木くん、すっかり仲良しみたいね。」

「男ってホント、何考えてんだか…」

驚いた様子の晴子と藤井に、呆れた様子の松井であったが、九井からするとただただ仲良しの先輩後輩なんだなぁ…というようにしか見えなかった。

「ハッハッだめだな、またとられた。」

先程桜木と共に体育館にやってきた、黒髪リーゼントの男…水戸洋平が笑顔で言った。

「宮城さんがうまいのよ。」

気さくに水戸と話す晴子であったが、九井はどうしても水戸の笑顔が怖く感じてしまい、1歩距離をとる。

それを感じとってか、松井が水戸と九井の間に割って入った。気を遣ってくれてのことだろう。
実際、松井の気配りに九井はとても助けられていた。

お礼を言おうと顔を向けると、笑顔で首を振られ、何も言えなくなってしまった。

松井が目を体育館に戻したので、つられて体育館に目を向けると、ちょうど宮城がフェイクで桜木を抜き去り、レイアップシュートを決めたところだった。

彼は168cmと九井より1周り小柄であったが、今のワンプレーだけで、相当うまい…と九井を確信させるものがあった。

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