【スラムダンク】ありがとう、みっちゃん【夢小説】【三井寿】 (ページ15)

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「……っ、みっちゃん！！」

意を決して九井は声を出した。

その声は体育館に響き、一斉に部員、不良たちの目が集まる。苦手な感覚にたじろぎながらも、1歩踏み出し、懸命に三井の目を見つめた。

「みっちゃんは…みっちゃんは！バスケのことが大好きで！それはきっと、みっちゃんがいちばんわかってるでしょ…！？わたしにバスケの楽しさを教えてくれたのはみっちゃん、あなたでしょ…！？」

涙ながらに言う九井に、困惑する部員たち。三井は九井を睨みつけていた。

「てめーには関係…」

「関係ある！わたしは、みっちゃんの身になにがあったのこ全部はわからない…でも…でも！みっちゃんは、バスケが大好きなんでしょ！？」

聞こうとしない三井の言葉を遮り、かつて自分の支えになった彼の言葉を借りて言った。

きっと三井はまた、バスケをやりたいはず。
あんなにバスケットを愛していた男が、そう簡単に諦めきれているわけがない。

彼の気持ちを信じて、そう言う事しかできなかった。

シン…と静まり返った体育館に、ゴンゴン…とノック音が響いた。

「私だ…開けて下さい。」

扉が開いて入ってきたのは、ふよふよした体型の白髪で眼鏡の男だった。

三井の目を見て、この人が木暮の話ででてきた安西先生なんだろう、とわかった。

三井の目に、ゆっくりと涙が溜まっていった。

「安西先生……」

涙は目にとどまりきれずに、三井の頬を伝う。

「安西先生……！！」

頬を伝った涙は、血と混じりながら床に落ちていく。

「バスケがしたいです………。」