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木暮は、三井が逆転勝利で中学の県大会を制し、最優秀選手に選ばれたことを話す。
「やめろ木暮！！…やめろ関係ねー話は！！おう！？お前もブッ殺すぞ木暮ェ！ブッ殺…」
木暮に掴みかかる三井を、フン！とチョップして押さえ込む桜木。
「それで？その後は？メガネ君。」
「あっああ…。」
木暮は再び、過去のことを話し始めた。
入学当時、全国制覇と息巻いていた三井と赤木のこと。
1年同士の試合で活躍する三井と、当時まだハンドリングが覚束なかった赤木。
きれいなシュートを次々と決める三井と、ゴリラダンクを決める赤木。
この二人となら、全国も夢じゃないと思えた木暮…。
そして、その試合で膝を痛めてしまった三井。
インターハイ予選前に再び膝を痛めた三井は、そのまま体育館を去っていった。
「それから二度と…三井はこの体育館に戻ってこなかった…。」
「木暮…ベラベラベラベラしゃべりやがって…！！」
三井が髪をかきあげながら言う。
「でも本当の事だろ、三井。」
木暮は、三井をまっすぐ見つめていた。
「三っちゃん…三っちゃん本当は…バスケ部に戻りたいんじゃ…」
リーゼントの男が言うと、三井はリーゼント男の鳩尾を殴りつける。
「や…やめろ三井！」
「うるせえ！関係ねーことをベラベラベラベラしゃべりやがって！」
静止した木暮もふっとばす三井。
「三井…あ…足はもう治ったんだろ？だったらまた一緒にやろうよ…！」
笑顔で言う木暮を、三井は再び突き倒す。
「………バッカじゃねーの！？何が一緒にだバァカ！！バスケなんてもうオレにとっちゃ思い出でしかねーよ！！ここに来たのだって宮城と桜木をブッつぶしに来ただけだ！！いつまでも昔のことをゴチャゴチャゆーな！！バスケなんて単なるクラブ活動じゃねーか！！つまんなくなったからやめたんだ！！それが悪いか！！」
そう言う三井を胸ぐらを、今度は木暮が掴む。
「………何が全国制覇だ……何が日本一だ！何が湘北を強くしてやるだ！…お前は根性なしだ……三井……ただの根性なしじゃねーか……根性なしのくせに何が全国制覇だ……夢見させるようなこと言うな！！」
「木暮……！！」
そう言う木暮を、またも三井は突き飛ばした。
「昔のことだ！、もう関係ねえ！！」
「三井サン。」
三井に向かって行ったのは、今度は宮城だった。
「宮城…」
「いちばん過去にこだわってんのは、アンタだろ…。」
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作者名：宮永 | 作成日時：2023年7月18日 15時
