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Side.M
｢ なんだったんだよ、あいつら ｣
｢ さぁ? 俺にも女の子の気持ちはよくわかんねぇ ｣
怒って先に帰ってしまった女二人の背中が見えなくなったところで、伊藤と目を合わせ 首を傾げ合う。
特に、なぜ Aがいきなり不機嫌になって 帰ってしまったのかの理由がさっぱり分からなかった。
別に、喧嘩が気に食わなかったとかではないのだろう。それなら、俺が煽っている時点で止めにはいるだろうし、あいつなら俺らが喧嘩している間でも割って入れる力はあるはずだ。
それなら、理子という女のパンツを見てしまったことだろうか。でも、それに関してだって あれはたまたま偶然の不可抗力であり、それに怒って殴ろうとしてきたあの女の拳を Aは止めて 偶然だからと宥めていた。
気に食わなかったのなら、あそこで止めるなんてことはしないだろう。
｢ …なんだよ、せっかく素直に一緒に帰るって返事もらったのによ。やっぱり 先に帰るとか嘘つきじゃねぇか ｣
｢ 黙ってると思ったらAちゃんの方かよ。あの理子ちゃんって女に腹立ててんじゃねぇのか? ｣
｢ それもあるけど、…一番Aが意味わかんねぇだろ ｣
｢ まぁ確かにそうだな ｣
うーん、と 顎に手をやって 考えていた 伊藤が、あーもしかしてーと にやりとした笑みを浮かべる。
そいつが浮かべる珍しいそんな笑みに、なんだよ、と気構えながら問うと Aちゃんってさ、と楽しげに俺の方を向く。
｢ 三橋のこと、好きなんじゃねぇの? ｣
｢ ……はぁ!? ｣
｢ 三橋が 理子ちゃんって女の子のスカートの中見て、興奮してただろ? ｣
｢ べべべ別にしてねぇよ ｣
そうだ、別にしていない。
あれは 健全な男子高校生の、正しい一般的な反応である。
伊藤は、今更否定しても 遅ぇよ、と笑うと まぁそれを見たAちゃんが、と言葉を続ける。
｢ 理子ちゃんの事を好きになったんじゃないかって、嫉妬したんだよ。きっと ｣
｢ …伊藤、おめぇはすんげぇ恋愛脳だな ｣
｢ そうか? 結構いい線だと思うけどね ｣
もしお前とAちゃんが付き合ったら ダブルデート行こうな、と何故か楽しげな伊藤に 付き合わねぇわ阿呆、と返す。
確かに出会い頭では 俺の女になれ的な事も言ったが、別にそれも好きだから言ったわけじゃねぇし。付き合う、ってそれは 俺もあいつの事が好き、みたいで 気に食わねぇ。
別にあんな奴好きじゃねぇし、と俺は言い聞かすように呟いた。
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零生(プロフ) - らなのMonOさん» ありがとうございます! これからも沢山キュンキュンしていただけると嬉しいです(笑) (2018年12月30日 23時) (
レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - これ、滅茶滅茶心臓に悪いっすwきゅん死確実ですよw (2018年12月30日 23時) (レス) id: dce8680b38 (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - 香香さん» ご指摘ありがとうございます！ (2018年12月28日 12時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
香香(プロフ) - コメント失礼します!!設定が凄く好きで面白いです!!ただ、片桐さんは下の名前智司なんで間違って変換されてると思います!! (2018年12月28日 12時) (レス) id: 102168a696 (このIDを非表示/違反報告)
零生(プロフ) - ハッカーさん» そうですね!ご指摘ありがとうございます!! (2018年12月19日 23時) (レス) id: c45c7990b9 (このIDを非表示/違反報告)
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