秀才は舞台の上でⅢ[オンエア！] (ページ1)

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99話ページ1

「ふう、疲れた」

稽古が終わり寮に帰るとあらまあバイト帰りのパンツ先輩がいた

「おお鷹司じゃないか！」

出会って早々頭をぐしゃぐしゃ撫でられた

「乱暴です！」

そっと手を取ってやめさせる
帰ってきてからでよかった、こんな格好で外へは行けない

手で髪の毛を直していると今度は頬っぺたを掴まれた

「なんですか」

「鷹司の顔が暗かったのでな、気になったんだ」

う、気付かれてた
稽古でうまくいかなくて考え事しながらかえってきた

顔戻ってなかったのか、しっかりしなきゃな
ここ最近気が緩んでる

学校生活が楽しいと思ったことがなかったから今がすごく楽しい…だと思う
稽古に影響が出るならそろそろ抑えないと

ピトッと首筋に冷たいものが触れた

「きゃあ！」

振り返ると缶ジュースを持った

「コスモ、せんぱい」

マスクだけど絶対口元ニヤニヤさせてるコスモ先輩がいた
目元が笑顔でも私にはわかるぞ

「こんばんは、鷹司さんお疲れな貴女に私からのささやかなプレゼントです」

「ありがとうございます」

「鷹司またこわい顔してたぞ」

「う」

「なにか企んでいるんですか？もしや私と同じ地球征服を…！！」

「なんだって！？」

すみません、今ツッコミ入れる気力もないです

「なんてな、冗談だ。俺でよければ話を聞くぞ」
安心しろ今回はタダだ！とグッドサインをする先輩

「帝がタダなんて言葉を発するのはなかなか無いですよ
ここは後輩らしく先輩に甘えてみてはどうですか？」

おことばに甘えます……