５７ 待ち人 ページ7
公演の中、アエシュマは信じ続けた。待ち続けた。彼はきっとくると。そしてその思いに答えるように、トランペットの音が講堂に響き渡った。
昔から知っている音。好きな音。ちらりと上を見れば、彼はそこに立っていた。自然と口角があがる。踊りに気合が入る。それは周りも同じだろう。
公演が終わり、アエシュマはプルソンに飛びついた。力強く抱きしめ、何度も何度も頭をぐりぐりとこすりつける。プルソンは顔を真っ赤にして両腕をわたわたと動かしている。アブノーマルクラスから黄色い悲鳴と歓声が響く。
プルソン「ちょ、クローリー！？離して、や、嬉しいよ？嬉しいけどさすがに刺激が強いというか、なんというか。あとこれ見せつけになってるし？や、独占欲が強い僕としてはとてもありがたいけど、あ、まって？頭ぐりぐりしないで？可愛すぎて死にそう」
アエシュマはぱっと離れると、
アエシュマ「最高だった！！」
プルソン「・・・え？」
アエシュマ「やっぱりソイの音が一番好きなんだと再確認したね！最高だよ最高！！」
目を輝かせ、頬を興奮で赤く染め、飛び跳ね、手を叩き、身振り手振りで感動と興奮を、ありったけの賞賛の言葉と共に伝えるアエシュマ。
宝石のようだ、花のように可憐、あれほど美しい音を私は知らない。アエシュマからの砂糖のように甘ったるい言葉にプルソンの頬がどんどん赤くなっていく。アブノーマルクラスが気の毒に思い、止めに入るまでそれは続いた。
結果優勝したアブノーマルクラスの面々のランクが上がる様子をアエシュマは眺めていた。「ほらあんたのも」と言われたが、丁重に断った。
プルソンは実家と和解をして、無事解決。これこそハッピーエンド・・・というのだろう。
夕陽が綺麗な帰り道、二人は歩いていた。
アエシュマ「やー、よかったよかった。これでソイを縛るものはなくなった。ハッピーエンドだ。みんなとしゃべれる。隠れなくていい！」
プルソン「そう、だね」
アエシュマ「これで心置きなくここをされるよ」
プルソン「―――え」
アエシュマ「それだけが心残りだったから」
プルソンがなにか口を開こうとするも、大きな音に遮られる。ババババという音は、上空から聞こえ、そちらを見れば、そこにあったのはヘリコプターだった。
手を伸ばしてもすり抜ける。声をかけようにも、なんといえばいいのか。
アエシュマ「バイバイ」
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安良岡(プロフ) - ぬうさん» コメントありがとうございます。たくさんよかったところをきけて嬉しいです。 (6月28日 7時) (
レス) id: df3e284a87 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - も素敵です。心がボッキボッキにされました！感想でこんなに枠使ってしまいすみません。完結おめでとうございます。 (6月27日 23時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - の中が荒ぶってんのもすごく良いしマシンガントークしている姿も良きそれでプルソン君の急なデレがきて夢主ちゃんが照れてるの好きです。クソｯｯｯ文字制限がなかったらもっと書いてたのに……はい。長文失礼しました。夢主ちゃんが他のキャラにも少し愛されてきな感じ (6月27日 23時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - いやなんかもう言葉に表せないほど尊いです。とりあえずプルソン君神可愛い最後のクライマックスで夢主ちゃんにええとこ見せたいから頑張って最上階まで行けたの感動した夢主ちゃんのためなら何でもするところすごく好き夢主ちゃんが可愛い行動ばかりしてプルソン君の頭 (6月27日 23時) (レス) @page18 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
りゃーみ - なんかプルソン君私と似てるとこあるなぁって思った真顔で頭ン中あらぶってるとことか好きな子のためなら何でもできるとことか（私の誰よりも大切な子は大親友のコだけどね💙）ただプルソン君のが圧倒的にかわいいし尊いし愛されてるなぁ (2022年1月30日 3時) (レス) @page18 id: 0c25e5a716 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：安良岡 | 作成日時：2020年8月11日 14時
