５２ 屋上 ページ2
屋上に上り、彼の隣ではなく後ろの屋根の上に腰かけるアエシュマ。彼女は知っていた。入間がここにたどり着くのを。だってこちらに向かってきている。
普段なら教えるところだが、絶対に言ってやらない。だってずっと思っていたのだ。
アエシュマ(もし、もし家なんて関係なくトランペットを自由に吹けたなら・・・私は、彼が人の目にとまるのが見たかった。そして自慢がしたかったんだ。
どう？私の好きな人はとっても素敵な人でしょって)
昔は純粋に「どうだ私の幼馴染はすごいだろう！」と言いたいだけだったが今は違う。私の好きな人ってとっても素敵だろう？と言いたくてたまらない。
だから、演奏が終わり、入間が扉を開ける時、気体となって姿をくらました。消える間際に見えたのは、プルソンの驚いた顔だった。
バラム「あれ？珍しいね」
たどり着いたのはバラムのいる教員室
アエシュマ「ちょっとだけ、おぜん立てをしてきました。・・・家なんか忘れほしいんだけどなぁ・・・」
バラム「家、かぁ・・・」
カルエゴ「誰よりも家に縛られているお前が言えた口か？」
アエシュマ「うるさいなぁ。アエシュマは仕方ないじゃないですか。今内側おおもめですよ？現ドンはアエシュマの悪魔ではない！引きずりおろせ！兄が死んで妹だけになった。女を頭目において大丈夫なのか？とっととよそに嫁がせて優秀な子だけ産ませろ！とか・・・はぁー逃げ出したい・・・」
アエシュマは実力主義のマフィアのような家だった。クローリーは強い。しかし女だ。いるだってあるのだ。男尊女卑は。女だからと舐められる。しかし今生きているアエシュマの血は彼女とその祖父のみ。嫁がせて子を成させるのは当然ともいえる行為だ。
アエシュマ「殺したいなぁ・・・」
元祖返りの鱗片のようなものを間近にみた教師二人は肩をすくめた。どれだけ大人びていようが、どれだけ達観していようがまだ幼い少女だ。それこそ、彼女は内側が、精神が未熟だった。
カルエゴは優しく頭をなでて、
カルエゴ「・・・あまり、思い込みすぎるな。プルソンとお前は家とは一切関係がないはずなのだからな」
中立同士だろうがなんだろうがお互い、人によって中立の定義など異なる。祖父の言う中立は意味が分からないし、祖父を慕っている部下たちはもっとわからない。ただ自分はアストーとネビロスがいればよくて、二人や自分を慕ってくれる構成員がいればよかった。
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安良岡(プロフ) - ぬうさん» コメントありがとうございます。たくさんよかったところをきけて嬉しいです。 (6月28日 7時) (
レス) id: df3e284a87 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - も素敵です。心がボッキボッキにされました！感想でこんなに枠使ってしまいすみません。完結おめでとうございます。 (6月27日 23時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - の中が荒ぶってんのもすごく良いしマシンガントークしている姿も良きそれでプルソン君の急なデレがきて夢主ちゃんが照れてるの好きです。クソｯｯｯ文字制限がなかったらもっと書いてたのに……はい。長文失礼しました。夢主ちゃんが他のキャラにも少し愛されてきな感じ (6月27日 23時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - いやなんかもう言葉に表せないほど尊いです。とりあえずプルソン君神可愛い最後のクライマックスで夢主ちゃんにええとこ見せたいから頑張って最上階まで行けたの感動した夢主ちゃんのためなら何でもするところすごく好き夢主ちゃんが可愛い行動ばかりしてプルソン君の頭 (6月27日 23時) (レス) @page18 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
りゃーみ - なんかプルソン君私と似てるとこあるなぁって思った真顔で頭ン中あらぶってるとことか好きな子のためなら何でもできるとことか（私の誰よりも大切な子は大親友のコだけどね💙）ただプルソン君のが圧倒的にかわいいし尊いし愛されてるなぁ (2022年1月30日 3時) (レス) @page18 id: 0c25e5a716 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：安良岡 | 作成日時：2020年8月11日 14時
