４６ 幼く ページ46
ザクロ「待て・・・いろいろと待て・・・。」
入出「この子たち本物なんですか？」
パカ「いえいえまさか。ミミクリー・マンイーターの改良種です。AIチップで本人さながらに行動します。・・・が、オリジナルは同期中ゆえ、ゲーム終了までカプセルから出られません。」
ザクロ「それじゃ、クリアできない場合・・・。」
パカ「無論、永遠にスリープし続けることになります。」
ザクロ「なっ・・・。」
パカ「図らずも、このメンバーは以前も共に実況した仲ですし。お手並み拝見と参りましょう。ゲーム折り返し地点にして皆様の絆がいかほどのものか・・・。」
幼児になったのはユズ、カイコク、マキノ、ヒミコ、テンコの五人。
残りのザクロ、アカツキ、アンヤ、カリン、ユウは保護者役だ。
パカ「では、ワタクシはこれで。」
駆堂「ふ・・・ざっけんなてめ・・・」
駆堂が引き留めようとした時、伊奈葉が泣き出してしまった。
伊奈葉「ぴゃあああ！」
更屋敷「あらよしよし。おいでーヒミコちゃん。ごめんねー、怖いお顔はナイナイちましたからね〜。」
駆堂「誰のことだコラ。」
ユズ「にゃ、にゃ！」
路々森にだっこをねだられ抱き上げる入出は
入出「あーコレぜったい明日腰にくるやつ・・・。」
と呟いていた
ザクロ「逢河、お前もこっちに来い」
呼びかけてもカーテンの所で眠ってしまった逢河。どうやら相変わらずだ。そして忍霧の隣では海亀が考え込んでいた。視線の先にいるのは不安そうにスカートの裾をつかみ辺りをキョロキョロと見回す鶴崎の姿。今とは違い青い長そでのセーラーで髪型もツインテールになっている。
更屋敷「テンコさんのところにいかないんですか？幼馴染ならやりやすいんじゃ・・・？」
ユウ「いや、どの時期かなって・・・。あの感じだと確実に赤松とは会ってるんだよな・・・八歳の見た目だし・・・こいつだけ年齢ちょっと高い・・・？」
鶴崎「あ、あの！」
意を決したように話しかけてきた鶴崎。そして一言。
鶴崎「お兄さんたち誰？なんで私ここに居るの？ミウちゃんはどこ？」
不安そうな表情で問いかけてきた。そして全員悩んでしまった。他の四人と違い年齢が高くこの状況に対して疑問を持っている。今にも泣き出しそうな表情で尋ねられてもここには赤松ミウはいないのだから困るのだ。そして海亀は薬指の輝きとポケットのふくらみに気づいた。
海亀「最悪だ・・・一番外の世界嫌ってるとき・・・。」
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作者名：安良岡 | 作成日時：2019年7月28日 14時
