リリー先生と私の初恋

気付いてないふり ページ37

リリーside





リ「居残りなくて、寂しかったん？」



いつもみたいに冗談で言ったつもりが



『……寂しかった、て言ったら……先生どうしますか？』




なんて、耳まで真っ赤にして言ってくるから



びっくりして



声も出なかった






しばらく、無音の時間が続いて



気まずくなったAは素早く教室を出ていってしまった









、









、






リ「……なに、意識……してんねん」



思わず、顔をおさえる



いつものAだったら


『寂しくなんてないですよ！むしろ、居残りなくて嬉しいです〜』


て言ってくると思ったのに



何やねん、あれ





Aは顔に出すぎる



俺のことを好きなのも分かってるし


兄の健人がAのことを好きなのも分かってる


あの、兄弟は顔にですぎw







、


生徒相手にこんな事思うなんて



Aに会う前じゃ、考えられなかったけど




もしかしたら、あの日……



『私に……数学を教えてもらえませんか？』


て言ってきたAと居残りをした日から





好きだったのかもしれない






、






こんな事、教師としてはアウトだし



今までAの気持ちに気付いてない振りをしてきたけど





しんどいわ




理屈ではどうにもならない気持ちに



気付かないふりをするのは



そろそろ、限界をむかえそうになっていた

、

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