リリー先生と私の初恋

ちょっとは意識した？ ページ36

昼休みの数学準備室






『……着てくださいよ〜。リリー先生のケチ！』



リ「絶対着ないからな」



コスプレカフェでリリー先生に学ランを着てほしいとお願いしてる



けど、着るきないからの一点張り


ちぇ〜、



折角学生時代のリリー先生を見れると思ったのに



リ「……て言うか、何でここにいんねん」



『だって、ゆりちゃん委員会でいなくて多田ちゃんは学食やからぼっち飯やし、ここでリリー先生と食べようと思って……』



リ「ふ〜ん、まぁ俺はいつもここでぼっち飯やけどな」




そう言ってコロッケパンを食べるリリー先生



『先生っていつもこんなのばっかりなんですか？』


いつもこんなのばっかりじゃ、体に悪いやろ


リ「だって、作るんめんどくさいし」



『だからって、ちゃんとしたもの食べないと…』



せや！だったら……


『私のお弁当食べます？』


リ「え？…」


『私、毎朝健人のぶんまで作ってるんで、よかったらリリー先生のぶんも作りますよ！』



リ「さすがにそれは、申し訳ないっていうか……」



『いいですって、いつもの居残りのお礼っていうか……』



こんな風に説得してるけど私が食べて欲しいだけなんだけどね



リ「じゃあ、まぁ、お言葉に甘えて……」



『はーい。任せてくださいっ』



こんな調子で



絶対コスプレもOKして貰うんだから



リ「そういえば、最近居残りしてへんな」



『まあ、文化祭の準備とか部活とかで忙しかったですから』



そのせいで最近会えてないのは事実で


それが、寂しくて今日ここにいたりする




リ「居残りなくて、寂しかったん？」



ニヤニヤしながらいつもみたいに冗談で言ってくる



でも、寂しかったのは事実だから



『……寂しかった、て言ったら……先生はどうしますか？』



リ「……え……どうするって…」



びっくりして見つめるリリー先生と



耳まで真っ赤な私



、



『教室戻りますね、そろそろゆりちゃんの委員会も終わったと思うし』



そう言って素早く教室を出る



リ「えっ……ちょっ……A？…」




ピシャンっとドアを閉めてその場にしゃがみこむ




『……はぁ〜……やってもうた…』


こんな事言うつもりなかったし


リリー先生の事困らせてもうた




、





でも、


これでちょっとは意識した？



、




、







、






、

このときの私は自分の事ばっかで


まだ、リリー先生の気持ちを何も知らなかった

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