痛くない、けど痛い。【ヒロアカ】 (ページ15)

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１４話ページ15

冬「私今日同窓会あるからもう出るね！」

『え…？』

夕飯を食べていた私と焦凍に、姉さんはそう言った。

いつもより少しオシャレな服。ちょっといい感じのバッグ。大人っぽいネックレス。

やっぱりこれから出かけるらしい。

冬「今日お父さんも夜いないんでしょ？２人で仲良くやっててね！私帰ってくるの明日になるかもしれないから！」

いってきまーすと姉さんが出てったこの広い家は、私と焦凍の２人きり。

ポカン、としていた私に、焦凍が「大丈夫か？」と声をかけてくれた。

『だいじょぶだいじょぶ』

ヘラっと笑って見せた。

焦「そうか」

いや、何でポカンてなるの私。もう最近おかしいや。

焦「なあA。」

『ん？？』

焦「今日、一緒に風呂に入らないか？」

はゐ？

ー焦凍 Sideー

あ？

俺、何言ってんだ。

今、一緒に風呂にはいろうっつったのか。

なんでそんなこと言っちまったんだ？

Aの顔を見ると、驚きを隠せていない表情で口をパクパクさせていた。

……かわいい。

かわいい！？何考えてんだ俺。ついに壊れちまったか。

『………ょ』

焦「あ？」

『…いいよ。入ろ』

幻聴か？

今、入ろうって言ったのかA。

こいつも壊れたか。

まあでも約束しちまったもんはしょうがない。

夕飯の食器を片付け、風呂場に行った。

脱衣所に行くと、服を脱いでいるAがいた。

焦「っ！！」

『？』

なんでそんな躊躇なく服が脱げるんだ。

俺は男なんだぞ…？

顔から熱を感じる。でもばれたくねえから氷を使った。

Aは温度を感じないから、俺の冷気にも気付いていないはず……

とAを見ようとすると、何も着ていないAの後ろ姿があった。

焦「！！！」

『先に入ってるよ』

焦「あ、ああ。」

A、もしかしてそういうことしょっちゅうやってんのか……？

いやコイツに限ってそんなことあるわけねえ。

俺もさっさと服を脱ぎ、風呂場のドアを開けた。