１０話 ページ11
ーA Sideー
靴箱のところで焦凍と分かれ、それぞれの教室に向かった。
私と焦凍のクラスは隣。だから廊下とかでよく会う。
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
ドアを開けて教室に入る。まだ３人くらいしか来ていなかった。
「あ、Aおはよ！」
『ああ、おはよう。』
この男子は私と焦凍の幼馴染の
友達も多くてムードメーカー。私とは真逆の存在。
でも仲良くしてくれている。私の病気のことを心配してくれた一人でもある。
そして今は隣の席。
私は、かばんの中身を机にうつしてかばんをロッカーに入れた。
席に座って本を読んでいると。
樹「なあなあ！昨日の万引きのニュース見たか！？！？」
『え？……ああ。見たかも』
朝ごはん食べてるときにやってたニュースのことかな。
樹「あれ解決したのオールマイトだってな！さすがＮＯ.１だな！」
『ああ、うん。そだね』
適当に返しといた。
さすがＮＯ.１、ね。
私も、オールマイトはすごいヒーローだと思うよ。笑顔で人を助けるんだ。
それに比べて、エンデヴァー、ウチの父親ときたら。
怖そうな面して人を助けてる。
まあ事件解決数史上最多といわれているのはあるけど、でもなんか自分の父をすごいとは思わない。
『……オールマイト、いいなぁ』
樹「な！な！だよな！！あ、Aの父さんは確かエンデヴ……」
『うるさい黙って』
樹「ごめん………」
学校でお父さんの話しないでって言ってるじゃん。もう。
樹しか知らないんだからさ。
そのあと少しして、クラスメイトがぞろぞろと入ってきた。
そして今日も、何一つ面白いことの起きない一日が始まった。
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作者名：派閥弁当 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2018年6月11日 1時
