＊ ページ48
.
思えば、始まりはこの人だった。
手を差し出してくれた相手の手を取るなら、康二くんだっているじゃないか。
だけど、彼は優しすぎるから。
私のことばかりを気にして、彼が彼でなくなるような気がした。綺麗な彼を汚してしまうのが嫌だった。
大介だったら、どこまでも共に堕ちていけそうな気分だった。ふわふわ、ゆらゆら、と取り留めのない、大介となら。
《共倒れ、って言うのかなこういうの。》
へへ、と笑った大介はあんまり意味がわかっていなさそうだけれど、そういうところが大介らしくて好きだな、と思った。
例え、恋愛感情じゃなくても。
大介への小さな好きを、積もらせていけば、いつかはあべを超える日がくるのかも。
だったら、身を委ねてみよう。逆らわずに、流されてみよう。
《…こわい？》
『怖くない、大丈夫。』
強がりだとばれている。でも、強がっていないと、もう進めないから。あべへの気持ちを無視して、なかったことにするくらいでいないと。
私は結局、ずるずるとあべの元へ引き戻されてしまう。
その時はきっと、今日のような、なりたくないもの、になってしまうんだ。
だから。
『大介のこと、好きにさせて。』
君となら、進める、そう信じたい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 397人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まのか(プロフ) - もう超超超楽しみに待ってました＾＾ そして今後の展開も楽しみで仕方ありませんｗ 三人とものルートを全部読みたいｗｗｗｗ また正座してまってますｗ (2020年9月14日 21時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
haruhiro(プロフ) - 初めまして、このお話大好きです！更新ありがとうございます！！嬉しいです！これから読ませていただきます。とっても楽しみです！！ (2020年9月14日 3時) (レス) id: 3aa3111f9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月叶
| 作成日時：2020年9月14日 0時
