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そういえば、あべも一人暮らしだったっけ。
駅を少し過ぎたところにある、よくある学生マンション。一度も来たことがなかった。
何も言わずに連れられるがまま、部屋に入れば、そのままベッドの方まで行き、どさりと座らされる。
『本気、なの？』
きっと正気じゃない、私も、あべも。
あべは私という一番近くの存在が大介に取られて、意地になっているだけ。好きなおもちゃを他の子に取られた子どものように。
「怖気づいた？」
『あべは、本当に、それでいいの…？』
じっくりとその目を見つめる。綺麗な三白眼が、何も映していない気がして。
「…いいから、ここに連れてきたんだよ。」
脳内では警笛音が、ジリジリと鳴り響く。
今なら引き返せる。まだ戻れる。
そう、危険信号が告げる。
世界が反転して、天井が見えたと思えば、あべの顔が視界いっぱいに広がって。
もう、なんでもいいや。
ぐっと近づいてきたあべに、ひとつだけ条件。
『口にちゅーは、だめ…』
「はいはい、」
こんなことしておいて、そんなのどうでもいいかもしれないけれど。
彼女のいるあべに、キスされるのだけは、嫌で。
そこだけはやけに理性が残っていた。
他は、ドロドロに溶かされて、もう何も考えられなかった。
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まのか(プロフ) - もぉぉぉぉぉぉぉ！！最高ですっ！一気に読ませてもらって 仕事の疲れが吹っ飛びました！ｗ更新楽しみにしてますね＾＾ (2020年8月11日 20時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - すごい面白くてあっという間に読んでしまいました。続きを楽しみに待ってます。 (2020年8月11日 19時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月叶
| 作成日時：2020年8月5日 0時
