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目の前の悪魔との契約は、思っていたより順調かもしれない。二度目の行為は、一度目より罪悪感なんてものも薄れて、快楽に溺れるだけだった。
《ちゅー好きだねほんと。》
重ねた唇が私を喰らい尽くすようだ。呼吸さえも忘れて、夢中で私も齧りついた。彼に愛されている間だけは、あべへの気持ちも忘れることが出来た。
《…早く、忘れろよ。》
夜明け前、落ちる瞼に最後に映した大介は何かを言っていたはずなのに、その言葉は聞こえなかった。私が見落とした、彼の本心だったような、そんな気がした。
次に目が覚めた時、聞いてみようかな。
−−−夢を、見た。
あべが私の横で、こちらを見ながら笑っていて。
手は繋がれている。
私が強くぎゅっと握ったら、応えるように握り返してくれて。
ああ、私、やっとあべに振り向いてもらえたんだ。
「Aのこと、好きだよ。」
『私もあべが好き。』
なんて、言い合ったらまた微笑んで、ずっと一緒に歩いてる。
私は途中で幸せすぎて夢なんじゃないか、って泣いて。
あべが夢じゃないよ、って言いながら頭を撫でた。
−−−そこで、夢物語は終わった。
現実に帰れば、人肌の温もりが私を包んでいて、だけどあべじゃない。
夢の世界に、帰れたらよかったのに。
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まのか(プロフ) - もぉぉぉぉぉぉぉ！！最高ですっ！一気に読ませてもらって 仕事の疲れが吹っ飛びました！ｗ更新楽しみにしてますね＾＾ (2020年8月11日 20時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - すごい面白くてあっという間に読んでしまいました。続きを楽しみに待ってます。 (2020年8月11日 19時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月叶
| 作成日時：2020年8月5日 0時
