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" 今日、一緒に帰ろーね？ "
悪魔の言葉が私に降りかかる。
佐久間くん、私、なんにもない、ってちゃんと言えたよ。だから褒めてよ。そんな風に意地悪言ってないで、頑張ったね、偉いね、ってちゃんと優しくしてよね。
昨日のとこで待ってるね、と返事をしてスマホを閉じて涙を拭いて個室を出た。
講義室にそっと戻ったら、あべが小声で大丈夫？と聞いてきた。大丈夫、じゃないよ。
言葉を交わしたら、また泣きそうになるから黙ったまま、こくり、と頷いた。 あべは悪くない。悪いのは全部私で。
彼女がいるのに、そのシルバーの指輪が薬指に光っているのに、好きになってしまった私がいけない。勝手に好きになって、一縷の望みに縋って、ふわふわ浮ついたまま期待した私が悪いの。だから、あべの前では泣かない。どうせなら、強がっていたいじゃないか。
全部同じ授業なのをこんなにも恨んだ日はなかった。ぼーっとした頭で受ける授業は、ちっとも入ってこずにただただノートを取るだけ。
「A大丈夫？今日体調悪い？」
『んーん、平気だよ。ちょっと寝不足なだけ。』
佐久間くんにはぐっすり寝たなんて言っておいて、寝不足とはいい度胸だな私。嘘を重ねて、嘘を塗り固めて、本当の私はどこにあるんだろう。
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まのか(プロフ) - もぉぉぉぉぉぉぉ！！最高ですっ！一気に読ませてもらって 仕事の疲れが吹っ飛びました！ｗ更新楽しみにしてますね＾＾ (2020年8月11日 20時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - すごい面白くてあっという間に読んでしまいました。続きを楽しみに待ってます。 (2020年8月11日 19時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月叶
| 作成日時：2020年8月5日 0時
