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「昨日、本当に佐久間となんにもなかったの？」
『え？！』
「いや、佐久間、Aのことお気に入りっぽいし、お似合いだなあって。」
嗚呼、そっか。
あべには、私が女には見えていないのか。
というか、夏月以外、女に見えないのか。
目の前が真っ暗になる感覚。
私が誰とどうなろうと、あべには関係ないよね。
何期待してんの、どこまでも馬鹿な女。
『なんにも、ない、よ？』
今の私はどんな顔をしているんだろう。
「そうなの？まあこれからも佐久間と仲良くしてやって。」
『う、ん。』
私がどんなにあべを好きでいても、どうにもならない。君の言葉ひとつで、満ちたり、欠けたり。こんなにも心は動かされるというのに。無駄な優しさも、向けられる微笑みも。あべにとっては当たり前で、それが私じゃない女の子でも同じ。
一年もずっと一緒にいて感覚が麻痺していたんだ。例え友達であっても、あべにとって自分が特別な存在であることは間違いないって。
あ、やば、泣きそう。
『ごめん、トイレ行ってくる！』
「え！もうすぐ授業始まるよ？！」
あべの声には振り向かなかった。講義室から近いトイレの個室に駆け込み、声を押し殺して泣いた。
スマホには、昨日交換した佐久間くんからのメッセージが一件だけ届いていた。
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まのか(プロフ) - もぉぉぉぉぉぉぉ！！最高ですっ！一気に読ませてもらって 仕事の疲れが吹っ飛びました！ｗ更新楽しみにしてますね＾＾ (2020年8月11日 20時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - すごい面白くてあっという間に読んでしまいました。続きを楽しみに待ってます。 (2020年8月11日 19時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月叶
| 作成日時：2020年8月5日 0時
