＊ ページ27
.
はあ、と溜息をついて頭を抱えたのは、あべ。
なにそれ。私の方が頭抱えたいし、溜息だってつきたい。吐き出された息に、本意はあるのかないのか。彼の思考が1ミリも感じ取れなくて、いらいらしたままだ。
「あのね、A。佐久間だって男だよ？もっと危機感持ってよ。」
あべは、私の何になりたいの。
私が例え大介とそういうことしてても、あべには問題ないでしょ？
それとも自分が結びつけたから後味が悪い？
『別にいーよ、大介なら。』
「は、？」
『あべはさ、大介に私が食べられないか心配してるんでしょ？でもそれって何のため？私に彼氏はいないし、食べられたって何も問題はないじゃん。』
さらに深く溜息をつくあべ。
「だから、そういうことじゃなくて！女の子なんだから、自分のこと大事にしろって言ってんの！」
優しさが取り柄のあべに怒鳴られる。
…怒りたいのは、こっちだよ。
女の子って、いつもいつも。
私のこと女だって言う割には、目には映し出してくれない。女だって言うなら、少しはこっちに目を暮れてよ。なっちゃんしか見えてません、ってデレデレの顔して、どの口が言うの？自分のこと大事に、って言うならあべが私のこと大事にしてよ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 533人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まのか(プロフ) - もぉぉぉぉぉぉぉ！！最高ですっ！一気に読ませてもらって 仕事の疲れが吹っ飛びました！ｗ更新楽しみにしてますね＾＾ (2020年8月11日 20時) (
レス) id: 496b8676bf (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - すごい面白くてあっという間に読んでしまいました。続きを楽しみに待ってます。 (2020年8月11日 19時) (レス) id: 0585149188 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月叶
| 作成日時：2020年8月5日 0時
