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第12話 ページ34

「それでは、第一階層目…開始します!」

あれから暫く。全員揃った所で、えべっさんの合図によって総会が始まる。
予選の時は会話内容が全部と言っていい程に頭に入らなかったけれど、今は微かに入ってきている。

今、この総会で売られる人の候補が出たという話。
その候補は……始めはシグレくんたった一人だったけれど、後に私も候補に上がりかけてた。

オリナさんがシグレくんを落とすという話をした瞬間、
メグさんが私を候補に挙げた。

『嫌でも死ぬ人』と『望んで死にたがる人』。
きっと、私が生き残っても。
望んで死にたがっているという理由で簡単に落とされてしまうかもしれない。

「えー?シグレくん、死にかける程の重症でしょー?だったら、楽にしてあげた方がいいよ〜」
「アンタねぇ、死にたくないのに殺されるシグレの気持ちにもなりなさいよ!!生きられる希望はまだこの子にはある。だったら、死にたがってるミユキを落とすべきよ!」

…さっきから同じようなことの繰り返し。
もうこの話をやめようと私が売られるために立候補しようとした直後。








「…もう、やめてくれ。今の時点で…もう俺が最下位なんだ……それに、ユウリインの言ってることは正しいんだ。」
「ちょ、ちょっと!?何言ってるのよ……そんなことしたら、アンタ…!」

シグレくんが、私を阻止するかのように出てきた。
そして、今にも泣きそうなメグさんを無視して、「お前らもそう思うだろ?」と同意を求める。
「そんなのどう反応すればいいのかわからない」という顔をしている人も多数居たけれど、

オリナさんと……









ユウさんは、明らかに同意を示すような素振りだった。

「なんでよ………なんでアンタは、そこまで軽く人の命見てんのよぉぉぉぉぉ!!!!!」

そして…今まで何もしなかったユウさんがいきなりシグレくんを殺すことに腹を立てたのだろうか。
信じられないような素早さでメグさんがユウさんに殴りかかる。








…ダンッ…

鈍い音。
誰かが床に叩きつけられるような音。
不意に閉じていた目を開くと……

そこに、ユウさんではなくメグさんが倒れていた。

「ちっとも軽くなんて見てねーさ。シグレにも言ったけどよ、人の気持ち知りもしない癖にグダグダ言われるのは、マジ気に食わねぇんだよ。アタシはただこの総会をさっさと終わらせたい……ただ、それだけだ。」

怒りと悔しさで声が出ないメグさんに、ユウさんは冷たいような声でそう言い放った。

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神桜 - 久しぶりの更新 (2019年7月21日 3時) (レス) id: d3db07a9e6 (このIDを非表示/違反報告)
神桜 - 体調崩して、暫く更新できないです.... (2019年5月24日 14時) (レス) id: d3db07a9e6 (このIDを非表示/違反報告)
神桜 - かほりさん» おぉ...!!ありがとうございました!! (2019年5月23日 13時) (レス) id: d3db07a9e6 (このIDを非表示/違反報告)
かほり(プロフ) - なってますのでではなく載ってますのでです (2019年5月19日 16時) (レス) id: 5d3fef41b7 (このIDを非表示/違反報告)
かほり(プロフ) - 非公開になってました… すいません 今度の今度はなってますので、、、 (2019年5月19日 16時) (レス) id: 5d3fef41b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神桜 | 作成日時:2019年5月11日 21時

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