part2 ページ14
「………私……コナカミユキ、です。…………」
「…」
何故だろう。
この__ミユキを見ていると、何かが頭の底から引き出されそうな気がしている。
だが、それはいい意味ではない。
思い出してはいけない何かが、
無理矢理に引き出されそうな感覚。
何故か、それだけには謎の不快感が湧く。
こうなっても、いつもは思い出そうとするはず。
だけど。
今は、今だけはそれを思い出そうとは、
...到底、思えない。
何故だかはわからない。けれど、何か....ダメな気はしている。
「…」
離れろ、とわざわざ言うのは面倒だ。
自分から離れていくと、ミユキは何も言わずに俯くだけ。
.....腹が立つ。
「…言いたいことあったら言えよ。何も言わずにウジウジしてる奴が一番ムカつくんだよ。」
そう溢し、その場を後にする。
それでも、ミユキは何も言わなかった。
..............
「だ、大丈夫かー...?仲良くしようさ〜......」
しばらく黙りこんでいると、背後からそんな声が聞こえてきた。
「…さっき、モニター見てた奴か。どうかしたのか?」
「い、いや。ちょっと怒ってたから、なんか...なー?」
格好を改めて見ると、漁師とかその辺りみたいな服装。
...まぁ、彼女は実際に漁師なのだが。
「そういえば、自己紹介が遅れたなー!あたしはキンジョウナツメっていって、機械いじりと釣りとか漁が好きな高校生だぞー!」
「マジで漁師やってたか…アタシはミタケユウ。よろしくな、ナツメ。」
先程の怒りも落ち着いてきたのか、少し気楽そうな笑顔でそう返す。
少なくとも、ナツメのことはわずかに信用しているようだ。
...あと挨拶してないのは、あのスーツ男か。
ふと遠目に彼のことを見ていると、ユウが当初抱いてたイメージが一瞬で崩れ落ちた。
気が付けばジャケットを腰に巻き、ボサボサな赤みがかったピンク色のロングヘアーを完璧に下ろしている。
...必ずしも、スーツを来ている人間は真面目じゃない。
そう思い知った。
初めはあの男に色々と聞こうと思った。だって、賢そうだしな?
でも違う。一目でわかった。
絶対にアイツはバカ科アホ目。
セイキを上回る奴だ。
そこで、徹底的にスーツ姿(だった)男を避けて全員に様々なことを聞いておく。
...生憎、見ず知らずのバカには頼りたくないんでな。
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神桜 - 久しぶりの更新 (2019年7月21日 3時) (レス) id: d3db07a9e6 (このIDを非表示/違反報告)
神桜 - 体調崩して、暫く更新できないです.... (2019年5月24日 14時) (レス) id: d3db07a9e6 (このIDを非表示/違反報告)
神桜 - かほりさん» おぉ...!!ありがとうございました!! (2019年5月23日 13時) (レス) id: d3db07a9e6 (このIDを非表示/違反報告)
かほり(プロフ) - なってますのでではなく載ってますのでです (2019年5月19日 16時) (レス) id: 5d3fef41b7 (このIDを非表示/違反報告)
かほり(プロフ) - 非公開になってました… すいません 今度の今度はなってますので、、、 (2019年5月19日 16時) (レス) id: 5d3fef41b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神桜 | 作成日時:2019年5月11日 21時