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Aside
 
屋上で幸村君に会った次の日、私は柳君によって生徒会室へと呼び出されていた。
 
肝心の柳君はまだ来ていないようだけれど。
 
なんでも私に頼みごとがあるらしい。
 
生徒会関係の事かな…?
なんだろう。
 
 と、ドアが開いて 柳君が入ってきた。

「すまない。待たせてしまったようだな。」
 
『いえ、私も今来たところなので。』
 
「…嘘の確率85%…本当にすまなかった……   悪いがあまり時間がないので本題に移させてもらってもいいか?」 
 
『はい。』
 
流石は柳君…バレてたか。
にしてもなんだろ。
  
 
「望月、お前に来週の日曜日にある練習試合で男子テニス部の臨時マネージャーをやってほしい。」
 
ん? 
 
『……んん??  えぇ!?』
 
「そんなに驚くことか?」
  
いやいやいやいや…
あの女子に人気の男子テニス部のマネージャーなんて……
 
『驚くことですよ!だって…わ、私なんかが!?」
 
「望月だから頼むんだ。忙しかったり、予定があるなら無理にとは言わないが…」
 
来週の日曜は何もないはずだし、断る理由も無いからな…
  
『ええと…私で良ければ……』
 
「本当か!? ありがとう。詳しい事はまた伝える。」
 
そう言って柳君は生徒会室から出て行った。
  
というか…喜び過ぎな気が…凄く嬉しそうだったんだけど……気のせいかな。
…気にし過ぎか。
 
そんなこんなで男子テニス部の臨時マネージャーをすることになったのだった。
 
 



 


 
そして迎えた日曜日。
 
 
私はテニス部の部室でドリンク作りに取り掛かろうとしていた。

 
運動部のマネージャーなんてやったこと無いけど、ドリンクの作り方や簡単なけがの手当のやり方などの仕事は事前にメールで教えてもらったし、しっかりやれるはず……多分。
 
 
と、そこへ幸村君がやってきた。
 
「おはよう。大変なことも多いと思うけど、今日はよろしくね。」
 
そう言うと、「じゃあ、また後で」と言ってコートへと戻っていった。
 

そして幸村君と入れ違いで柳君が入ってきた。
 

「おはよう。マネージャー。仕事はもちろんだが、応援も頼むぞ。」
 
『あ、はい。頑張ってくださいね。』
 

私がそう言うと、柳君は足早にコートへと戻っていった。
 

私なんか言ったかな…?

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作者名:抹茶きなこ餅 | 作成日時:2017年1月30日 17時

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