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幸村side
 
昼休み。
 
お昼ご飯を食べ終わり、委員会の仕事をするために屋上庭園に向かった。
  
 
本来、鍵は美化委員会が所持しているものを使うのだが、今日は 昨日閉め忘れていたのか 鍵が開いていた。
  
ガチャリとドアを開けて外に出る。
 
 

いつもは誰もいないのに、今日は違った。
 
 
髪や服を風に靡かせ、下を見つめ佇む少女。
 
その姿には見覚えがあった。
 
我が高校の生徒会長である望月Aさんだ。
 


だが、心なしかいつもと少し違うように見える。
 
いつもは明るくて元気な感じなのに、今日は暗く悲しそうな感じをしている。
 
  
そんな彼女が気になって声をかけてみることにした。
 

「そこで何をしているんだい?」
  

そう声をかけると、驚いたように振り向く彼女。
  
 
「幸村君……?」
  
 
俺が声をかけたとわかり、もっと驚いたそぶりを見せる。
 

「生徒会長の……望月さん…だよね?」
 

確認の為に一応聞くと、彼女は頷いた。
やはり望月さんだ。
 
確認が取れたところで、返答がされていない さっき投げかけた質問をもう一度投げかける。 
 

「下を見て何をしていたんだい?」
 
 
『えっと…何もしてない…です。』
 

まぁ、動いたりしてなかったし、あながち間違えではないかもしれないけど…
 
  
「ホントは…?」

 
何かあるはずだ。
そう思い聞いた。
 

『少し…考え事を……』
 
やっぱり。
 
 
「へぇ……どんな考え事をしてたの?」
 

気になって聞いてみる。
 

「…話す程のことでもないので……」
 

そう言いながらも辛く苦しそうな色を浮かべる彼女の瞳を見ると、
 
「どんなことでもいいんだ。話してごらん。」
 
そう言わずにはいられなかった。



そうして
 
『凄く くだらない話なんですけど……』

君は話し始めた。
  

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作者名:抹茶きなこ餅 | 作成日時:2017年1月30日 17時

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